大量破壊兵器の拡散防止、経産大臣の許可必要な輸出先=中国は63組織、北朝鮮は143組織―経産省

配信日時:2019年4月29日(月) 15時50分
大量破壊兵器の拡散防止の規制対象、中国63組織、北朝鮮143組織
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経済産業省は輸出品や技術が大量破壊兵器の開発や製造に使われる懸念がある組織のリストを発表した。中国大陸部では63組織、北朝鮮は143組織が挙げられた。写真はリストに含められた中国電子科技集団第十研究所。
経済産業省は2019年4月26日付で、核兵器、生物兵器、化学兵器、輸送用ミサイルなどの開発や製造に使われる懸念があるとして、商品や技術の輸出の際には経済産業大臣宛の輸出許可申請書提出と許可取得を必要とする相手先についての「外国ユーザーリスト」を発表した。リストに掲載されたのは企業とその他の組織で、中国大陸部では63組織、北朝鮮は143組織が挙げられた。

経産省はほぼ1年に1回、同リストを発表している。26日発表のリストで、国別で最も多いのはイランで、前年比8組織増の222組織だった。北朝鮮143組織(10組織増)、中国の63組織(2組織減)、パキスタンの58組織(4組織増)と続いた。パキスタンはインドと対立し、中国とは親密な関係を構築している。インドは前年比10組織減の4組織と、対象とされた組織が少なく、前年と比べても数を大きく減らした。

経産省は、リストに上げた対象について、核、化学、生物、ミサイルの「懸念区分」の付記している。イランの場合には多くの場合、核かミサイル、あるいはその両方だ。北朝鮮はほとんどの場合、生物、化学、ミサイル、核のすべてが挙げられている。北朝鮮の場合、原子力工業省などの政府部門、技術系企業、貿易会社だけでなく、金融機関や百貨店、病院もリストに掲載されていることが特徴。複数の組織を迂回させることにより、輸出品が最終的に大量破壊兵器に利用される懸念の大きいことを示している。

中国の場合、対象のほとんどは、技術系企業や研究機関。「懸念区分」ではほとんどがミサイルに分類されている。

その他の東アジア圏の国と地域でリストに掲載されたのは、台湾が1組織(前年と変わらず)、香港が3組織(1組織増)。

外国ユーザーリストは、大量破壊兵器関連貨物などについて、国際合意により輸出規制を行うことになっている品目以外のものでも、大量破壊兵器の開発などに使われる恐れがある場合には輸出許可申請を義務づける「キャッチオール規制」施策の一部として経済産業省が作成・発表している。外国ユーザーリストだけが輸出を制限しているのではなく、国連が定める武器禁輸国/地域のリストなど、他のルールと合わせて運用されている。

なお、大量破壊兵器について、貿易管理の仕組みである「国際輸出管理レジーム」がしっかりと実行されているとみなされる国は「ホワイト国」として、外国ユーザーリストの対象とされない。「ホワイト国」の多くが欧州の国で、米国とカナダの北米2カ国も含まれる。東アジアでは韓国がホワイト国の扱いを受けている。(翻訳・編集/如月隼人
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