米政府が台湾への5億ドル相当の武器売却を承認、中国軍が猛反発

Record China    2019年4月24日(水) 17時50分

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中国政府・国防部の呉謙報道官(写真)は米国国務院が15日に台湾に対しての5億ドル(約560億円)相当の武器売却を認めたことに対して、「完全な過ちで非常に危険」などと猛反発した。

中国政府・国防部の呉謙報道官は米国国務院が15日に台湾に対しての5億ドル(約560億円)相当の武器売却を認めたことに対して、「完全な過ちで非常に危険」などと猛反発した。国防部公式サイトは2019年4月24日になり、呉報道官の談話を掲載した。

呉報道官は、「中国はいかなる国家であれ台湾に武器を売却することに断固として反対する。いかなる国家であれ、台湾と軍事の関係を持つことに断固として反対する。米国の行為は、一つの中国という原則と、中国・米国の三つのコミュニケの定めに対する重大な違反だ」と主張した。

「三つのコミュニケ」とは、米中が関係正常化を進める内容を盛り込んだ1972年のコミュニケ(上海コミュニケ)、米中の外交関係樹立を宣言した79年のコミュニケ、米国の対台湾武器売却を減少していき最終的には終了させる内容を盛り込んだ82年のコミュニケ(第二次上海コミュニケ)を指す。

なお、これらの文章は英語版正本と中国版正本があるが、内容が微妙に違う部分がある。例えば79年のコミュニケの中国語版は「米国政府は中国の立場を承認する。すなわち、一つの中国しかなく、台湾は中国の一部分である」としているが、同英語版の該当箇所は「米国政府は一つの中国しかなく、台湾は中国の一部であるという中国の立場を知る」と解釈できる表現で書かれている。しかし中国は台湾問題などについて米国の動きを批判する場合、「三つのコミュニケ」への違反を理由とすることが極めて多い。

呉報道官は米国の台湾への武器売却について続けて「中国の内政に干渉し、中国の主権・安全・利益を損ね、中米両国の軍の関係を発展させる雰囲気をぶち壊し、(台湾海峡の)両岸関係と台湾近海の平和と安定を深刻に破壊する完全な過ちであり、非常に危険なものだ」と述べた。

さらに、外部からの干渉と台湾独立の分裂行為に対して中国の国家主権と領土の完全性を防衛するために「中国軍は断固たる意志と十分な自信と能力を持っている」と主張した。

なお、米国政府の15日の決定に対して中国軍として「公式見解」を発表するのが1週間以上も経過した後だった理由は不明だ。(翻訳・編集/如月隼人

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