台湾・総統選出馬のテリー・ゴウ氏「民主でメシは食えない」の発言で非難の嵐―中国メディア

Record China    2019年4月22日(月) 15時10分

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中国メディアの新浪網は中華民国(台湾)総統選の出馬を表明した郭台銘(テリー・ゴウ)氏(写真奥)の「民主でメシは食えない」の発言が、台湾で大きな非難を浴びていると紹介する記事を掲載した。

中国メディアの新浪網は4月21日付で、2020年に行われる中華民国(台湾)総統選の出馬を表明した郭台銘(テリー・ゴウ)氏の「民主でメシは食えない」の発言が、台湾で大きな非難を浴びていると紹介する記事を掲載した。

同発言はもともと、14年に当時の馬英九国民党政権が中国大陸とのサービス貿易協定を強引に批准させようとしたことで発生した学生などによる「ひまわり運動」の際のものだった。当時の発言は「民主は国内総生産(GDP)の助けにならない」「民主は過程であり果実ではない」「経済と言う果実があってこそ、腹いっぱいになれる」といったものだった。その後、同発言は「民主でメシは食えない」の簡略化された形で認識されるようになった。

郭氏は21日に、フェイスブックで改めて、同発言について論じた。現職の民進党蔡英文総統が郭氏の発言に「民主がなければメシを食べたいだけ」と反論したことに対する再反論だった。郭氏は、蔡総統について「天真らんまんで無邪気なのでなく、故意なのだ」として、同総統を計算ずくのポピュリストと批判した。

郭氏は、「民主には2種類ある。一つは平和をもたらし富強を促進する民主。一つは平和を破壊し、貧困に向かう民主。これはポピュリズムの偽民主と言ってよい」などとも論じた。

郭氏の書き込みに対しては、「民進党は偽の民主だ。だからあなたは、もっと偽の国民党に入ったのだ」「忘れてはならない。あなたの(総統選に出馬できる)資格は、自由・民主・人権・平等に基づくものだ。あなたに財産や地位があるからではない」など、批判的なコメントが多くの「いいね」を集めている。

記事は、郭氏を非難する書き込みの多くは、民進党または民進党または台湾独立の支持者であり、大陸を「敵国」と称していると主張。大陸の「武力威嚇」が、台湾の発展の苦境をもたらしたという極端な言論が、多くの「いいね」を集めていると紹介した。

さらに、台湾の一部のネット民は郭氏に対して理解と支持を示しているが、そのような意見は民進党や台湾独立支持者に「ふたをされた」状態と論じた。

新浪網の報道は、大陸との協調路線を主張する郭氏が、民主主義についての見解が原因で、台湾で批判を浴びているとの、大陸メディアとしてはかなり微妙な論じ方とも理解できる。

記事は最後の部分で、大陸のネット民の反応について、郭氏による「偽民主」や「大陸こそが台湾経済の発展の『鍵』」との主張に理解を示していると紹介。最後の部分では「(郭氏の主張を)どのようにののしろうと、台湾の『メシを食う問題』の鍵が大陸側にあることは動かせない事実」と論じた上で、「台湾人民のメシを犠牲にする政党が政権を担当しても、祖国である大陸との統一の歩みを大幅に加速するだけのことだ」と主張した。(翻訳・編集/如月隼人

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