「われわれの祖国は日本」=東京のバスターミナルで出会った元中国残留孤児の言葉に思うこと―中国人教授

Record China    2019年4月23日(火) 16時50分

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21日、中国版ツイッター・微博で、復旦大学中国語学部教授の厳鋒氏が、以前東京のバスターミナルで元中国残留孤児の一行に出会ったエピソードを紹介した。

2019年4月21日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で、復旦大学中国語学部教授の厳鋒(イエン・フォン)氏が、以前東京のバスターミナルで元中国残留孤児の一行に出会ったエピソードを紹介した。

厳氏はまず「歯磨きをしていた時に、以前、東京の夜行バスターミナルで日本の戦争孤児一行と遭遇したことを思い出した。みんな60歳くらいで、中国東北部っぽい大きなシャツとズボンを身に着け、遼寧省鉄嶺地方のなまりを持っていた。まるで中国で人気の喜劇俳優・趙本山(ジャオ・ベンシャン)氏の作品から飛び出してきたみたいだった」とした。

そして、「彼らは日本の敗戦時に中国東北部に置き去りにされ、現地の中国人に引き取られて育ち、改革開放後にようやく日本に戻ってきたのだ。彼らは私を見るととても喜んだ様子を見せ、『日本での生活は厳しい、仕事はないし日本語は話せないし』と語った。私が『ではどうして日本にいるのですか』と聞いたところ、彼らはまじりっけのない鉄嶺なまりで『日本がわれわれの祖国だからだよ』と答えた。私は当時、心の中で『何を言ってるんだ。あなたがたの祖国は中国だろう!』と思った」とのエピソードを紹介した。

続けて、「この出来事が私を大きく変えた。血統というものは本当に浮雲のようなものだと悟ったのだ。戦争孤児は日本の血統を持つが、確かに完全なる中国人なのだ。『われわれの祖国は日本だ』と語る彼らは、頭のてっぺんからつま先まで、内側から外側まで中国らしさがにじみ出している。私はその瞬間、何が中国なのかについても、深く感じ入るところがあった」とつづっている。

このエピソードについて、中国のネットユーザーは「こういう民族アイデンティティを重んじる教育方式は、確かに中国らしい」「視点が斬新でおもしろい。確かにそうだ。血統は日本でも言葉や思考は完全に中国人だ」といった感想を残した。また、「では彼らはいったい何人なのだろうか」という疑問や、「戦争の前では、個人はみんな被害者なんだ」との声も見られた。(翻訳・編集/川尻

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