中国外交部の陸慷（ルー・カン）報道官は17日、「日本がアフリカの対中債務問題解決を支援する」との報道について、「日本に中国をおとしめる意図があるとすれば、アフリカ諸国の共感は得られないと考える」と述べた。

この日の定例記者会見で出た、「日本政府は対中債務問題が及ぶアフリカの国に金融の専門家を派遣し、財政関連の問題解決を支援する方針を固めたと報じられた。日本は今年8月に日本で開かれるアフリカ開発会議（TICAD）で正式に提示する見通しという。この件に対する中国の見解は」との質問に答えた。

陸報道官は「資金不足が長期にわたってアフリカ諸国の発展を制約している」と指摘し、中国がアフリカとの投資、融資協力強化を望んでいることを説明。その上で「中国はかねてより国際協力パートナーが対アフリカ協力を強化することを歓迎し、オープンな態度を取ってきた」と述べ、「日本がアフリカ諸国のために具体的なことをしたいというのであればわれわれはその成功を期待する。しかし、政治的考慮からアフリカの債務問題で言いがかりをつけ、中国をおとしめる意図すらあるのだとすれば、アフリカ諸国の共感は得られないと考える」と発言した。（野谷）