【CRI時評】米国が続けざまに中東をかき回す、一国主義が世界の平和を破壊

CRI online    2019年4月9日(火) 22時10分

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 イスラエルで4月9日、議会選挙が始まった。一方で米国のトランプ大統領はしばらく前に、イスラエルのゴラン高原に対する主権を認めると宣言し、国際社会の強烈な反発を招いた。これは実のところ、イスラエルのネタニヤフ首相に対する「特大のプレゼント」だった。なぜなら、トランプ大統領の発表で...

 イスラエルで4月9日、議会選挙が始まった。一方で米国トランプ大統領はしばらく前に、イスラエルのゴラン高原に対する主権を認めると宣言し、国際社会の強烈な反発を招いた。これは実のところ、イスラエルのネタニヤフ首相に対する「特大のプレゼント」だった。なぜなら、トランプ大統領の発表で、ネタニヤフ首相は選挙戦について大きな懸念がなくなったからだ。それと前後してトランプ大統領は現地時間8日、米国はイランの革命防衛隊をテロ組織に指定すると発表した。米国が一つの国家の軍隊組織をテロ組織に指定するのは、これが初めてだ。この二大事件は、米国の中東戦略の転換が加速していることを示している。そしてこの一国主義による動きは、世界の平和に危害を及ぼす衝突を巻き起こす可能性がある。

 米国は「天下の大悪」をなした。というのは、ゴラン高原の主権がイスラエルに属すると高らかに宣言する行為は、ただでさえ激動する中東情勢にとって火に油を注ぐことになるからだ。その原因を突き詰めれば、米国の中東政策に根本的な変化が出現しはじめたということだ。トランプ大統領の就任以来、米国では次第に中東政策の主導権をタカ派が握るようになった。イスラエルの力がさらに強固になりパレスチナが絶えず圧迫される状況になったことを受け、米国はもはやパレスチナとイスラエルの平和の構築に重点を置かなくなり、イスラエルを強大にすることでイランを孤立させることを、中東政策の中核とするようになった。

 中東地域では、イランの影響が日増しに強くなってきた。これは米国にとって、耐えられない事態だ。トランプ政権がイランの革命防衛隊はテロ組織だとこのほど宣言したことは、イランに対する制裁を再び強化することを示している。主権国家の軍隊をテロ組織とみなすことは、世界の歴史でも実にまれなことだ。米国のやり方は、イランが容認できる最低ラインをある程度まで踏みにじったことであり、地域情勢を揺るがし続ける可能性がある。米国がイランに対する直接の対抗を全面的にエスカレートさせ、イスラエルの領土と軍事に対する支持をさらに拡大することは、容易に想像できる。

 米国はアフガニスタンとイラクでの2度の戦争で、自らが泥沼に入り込んでしまっただけではない。中東地域に絶えることのない災いをもたらし、テロリズムの温床を育んでしまい、中東の和平と発展の過程に深刻な中断をもたらした。米国は今や、国際法と国際ルールを無視した一国主義の動きにより、中東情勢に再び渦を巻き起こしている。米国の行為は国際社会と平和推進の潮流に対しての歴史の後退であり、さらには平和への挑戦でもある。(CRI論説員 申旭)

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