【CRI時評】グローバルガバナンスが直面する「四つの欠落」、中国が解決策を提出

CRI online    2019年3月27日(水) 18時15分

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 26日にパリで開催された中仏グローバルガバナンスフォーラム閉幕式で、中国の習近平国家主席は「さらにすばらしい地球という家を築くために貢献する知恵と力」と題する演説を行った。この演説で、習近平主席は人類社会の発達レベルに立脚点を置き、「公正さと合理性を堅持し、ガバナンスの欠落を解...

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 26日にパリで開催された中仏グローバルガバナンスフォーラム閉幕式で、中国の習近平国家主席は「さらにすばらしい地球という家を築くために貢献する知恵と力」と題する演説を行った。この演説で、習近平主席は人類社会の発達レベルに立脚点を置き、「公正さと合理性を堅持し、ガバナンスの欠落を解決する」「協議と相互了解を堅持し、信頼の欠落を解決する」「同じ船に乗る者の助け合いを堅持し、平和の欠落を解決する」「互恵とウィンウィンを堅持し、発展の欠落を解決する」という中国の方案を提唱し、各国に対してグローバルガバナンスについては傍観者とならずに積極的な行動派となり、共に努力することで人類の前途と運命を自らの手中に握るよう呼びかけた。

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 世界は現在、長年にわたり経験してこなかった大きな変動の中にある。新興国市場と発展途上国は全体として台頭し、全世界の経済成長に占める貢献率は80%に、全世界の経済規模に占める割合は40%近くに達した。世界の多極化は日を追うごとに鮮明になっている。同時に、新たな一連の科学技術革命と産業の変革がもたらした新業態・新モデルは、世界経済における新旧のエネルギー源を交代させ、世界経済のグローバル化に新たな動力を注ぎ込んだ。その一方で、一国主義や保護主義の激化が目立つようになり、多国間主義や多国間貿易体制は手ひどい打撃を受けつつある。テロリズムや難民問題、気候変動など従来はなかった安全への脅威が広がりつつあり、人類の発展が直面する不安定性や不確実性はさらに際立つようになった。

 具体的に見れば、習主席がこの中国の方案の中で提唱したのは、「ガバナンスの欠落を解決するための重点は、協議 協業 共有というグローバルガバナンス観の堅持であり、全世界の実務は各国の人々が協議しつつ実施する」「信頼の欠落を解決するための重点は、立場の異なる相手とも共通点を探し求め、共同の利益を模索して対立を解決することであり、対話と意思疎通により戦略的な相互信頼を増し、相互の猜疑を減じる」「平和の欠落を解決するための重点は、共同・総合・協力・持続可能という新たな安全観を保持することであり、冷戦やゼロサムゲームの思考、弱肉強食のジャングルの思想を捨て去る」「発展の欠落を解決するための重点は、新たな駆動力、協同と連動、公平さと包容性を堅持して、経済のグローバル化をさらに健全な発展へと導く」ことだ。

 これらの中でも、「信頼の欠落」は初めて提唱された言い方であり、現実性が極めて強いものだ。全世界で貿易摩擦がエスカレートし続けていること、さらに各地で地政学的な衝突が発生していることも、その根底には結局、信頼の欠落がある。これに対して、習主席はパリでの演説で、「信頼こそが国際関係における最良の接着剤だ」と強調し、相互尊重と相互信頼を前面に打ち出すこと、正しい道義感を堅持すること、異なる文明間の交流と対話を強化することが必要と提唱した。

 習主席のこの演説は、中仏グローバルガバナンスフォーラム閉幕式に出席した欧州の指導者らの共感を得た。習主席の演説終了後、フランスのマクロン大統領はSNSを通じて、「EUと中国は手を携えて、全世界が直面する試練に立ち向かう」と表明した。欧州委員会のユンケル委員長も、EUと中国の双方がより緊密なパートナーシップ関係を構築したいと願っていると表明した。

 中仏グローバルガバナンスフォーラム閉幕式に出席するためにパリを訪れたドイツのメルケル首相は、来年にEUと中国の首脳会合を開催することを提案した。メルケル首相は、中国とドイツの共通の利益は広い範囲に及んでいるとして、ドイツは第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに積極的に参加したいと述べ、中国が開放を拡大することでもたらされる市場におけるチャンスを十分に利用することへの期待を示した。

 人類は現在、改めて十字路に立たされている。協力か対立か、開放か封鎖かを選ばねばならない運命の時だ。EUはまさに、正しい方向に向かいまい進しつつある。実際のところ、中国の知恵を結集したこの方案は、世界を正しく見る人、中国を正しく見る人、自らを正しく見る人にとっての賢明な選択なのだ。(CRI論説員)

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