【CRI時評】中国は今年、鍵となる戦いに臨む

CRI online    2019年3月20日(水) 19時35分

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 「一年の計は春にあり」という言葉が中国にある。先週閉幕した中国の「両会議(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)」を受け、中国人は新たな奮闘の旅に足を踏み出した。中でも「貧困脱却の堅塁攻略戦」が、中国が今年挑まねばならない重要な戦役となることは疑いようもない。会期中、地方代表...

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 「一年の計は春にあり」という言葉が中国にある。先週閉幕した中国の「両会議(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)」を受け、中国人は新たな奮闘の旅に足を踏み出した。中でも「貧困脱却の堅塁攻略戦」が、中国が今年挑まねばならない重要な戦役となることは疑いようもない。会期中、地方代表団の審議に出席した習近平国家主席は繰り返し「貧困脱却」問題を取り上げ、「貧困脱却の任務完了を目指す2020年まであと2年しかない。今が最も辛い時期だ」と強調した。

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 貧困解消は今日の世界が直面している世界規模の課題だ。中国はこの分野ですでに目覚ましい成果を出しており、世界銀行は「貧困から抜け出した100人のうちの70人を中国人が占める」とのデータを示す。1978年から2017年にかけ、中国の改革開放と経済発展は7億人以上に国際社会で定められている「貧困基準ライン」を超えさせた。過去40年間の世界の貧困撲滅事業における中国の貢献率は70%を超過し、中国は貧困脱却人口が世界で最も多い国になった。

 だが、歴史や自然、人口や地域経済の発展のばらつきなどにより、中国は依然、多くの貧困人口を抱えている。中国国家統計局のデータによると、昨年末時点の農村部の貧困人口は1660万人だった。中国政府は年内に1000万人以上を貧困から救うことをすでに約束しており、この目標の達成は中国が2020年に絶対的貧困状態にある全ての人を貧しさから脱却させ、小康社会(いくらかゆとりのある社会)を全面的に築き上げられるかどうかという点において極めて重要な鍵を握っている。そして、中国の歴史においても「年間1000万人以上の貧困脱却」という目標が掲げられるのは今回が初めてだ。

 だからこそ、習近平国家主席は両会議期間中、全人代代表らに「貧困脱却の堅塁攻略戦が最終局面に近づけば近づくほど、より厳格な姿勢で臨まねばならない」と呼び掛けたのだ。これは貧困脱却に向けた取り組みへの声援、鼓舞であり、中国がタイムスケジュール通りに貧困脱却目標を達成するという決意と自信の表れでもある。

 では、中国は貧困脱却に向けた戦いでどのようにラストスパートをかけ、勝利を手に入れるのか。中国は貧困脱却の堅塁攻略戦と農村振興戦略を結合させる方針を打ち出しており、具体的には「農村部は国の食糧の安全という重責を担う」「農業のサプライサイド構造改革を推進する」「グリーン発展理念の確立」「農村部のインフラ拡充」「農村部でガバナンスという土台を固める」「深化した改革という宝刀を使う」の6点が重要項目として挙げられる。これは中国が農村振興戦略を完成させる上でのロードマップであり、今年と来年の貧困脱却の堅塁攻略戦で力を生み出す要でもある。このため、中国政府は今年、貧困脱却の堅塁攻略戦と農村振興の接合を強化し、産業によって貧困人口を救うという計画も掲げた。これらは2020年の貧困脱却を目指す中国に具体的な方向性を指し示してくれる。

 2015年に開催された「貧困撲滅と発展ハイレベルフォーラム」で、基調講演を行った習近平国家主席は世界の貧困撲滅に向けた取り組みを加速するよう訴え、「中国や他の発展途上国にとって、今後15年間が発展を遂げるための重要な時期になる。中国は各方面とともにグローバルパートナーシップのレベルアップを図る考えだ。南北協力を推進し、南南協力を強化する。世界の貧困撲滅事業のために十分な資金とエネルギーを提供したい」と述べた。今年の両会議で発せられた情報は、中国の決意、責任の引き受け、行動力を再び世界に示した。この鍵となる年において貧困脱却の堅塁攻略戦で素晴らしい戦いをすることは、中国の自国民に対する約束であり、世界に対する新たな貢献でもある。(CRI論説員 盛玉紅)

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