韓国財閥企業ではなぜパワハラが多いのか―中国メディア

Record China    2019年3月10日(日) 21時30分

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10日、解放日報は、韓国の財閥企業でパワハラが多い理由について分析する記事を掲載した。写真は大韓航空機。

2019年3月10日、解放日報は、韓国の財閥企業でパワハラが多い理由について分析する記事を掲載した。

記事は、大韓航空を傘下に置く財閥「韓進グループ」経営者一族によるパワハラについて紹介。趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長の長女である趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏が、14年にいわゆる「ナッツ・リターン」事件を起こしたことや、昨年には次女の趙顕●(●=日へんに文、チョ・ヒョンミン)氏が広告代理店の社員に、激高して水をかけたことが大きな問題になったと伝えた。

さらに妻の李明姫(イ・ミョンヒ)氏についても暴行容疑があり、「元園芸職人は過去3年間の間、顔に唾を吐きかけられる、ハサミを投げつけられる、はしごを蹴られて3メートルの高さから落ち膝をケガするなどの暴行を受けたと訴えている。しかし、本人はこれらについて否定している」という。

記事は、「大韓航空の従業員に対するパワハラは決して個別の事件というわけではなく、家族経営の大企業に対する韓国国民の不満は昔からある。韓国語には『カプチル』という単語があるが、これは企業文化において優位性を利用していじめることを指す」と紹介した。

その上で、韓国の財閥企業にパワハラが多い理由について分析。大韓航空の元従業員が「財閥の成員と普通の従業員との間には権力と地位に大きな違いがあり、従業員はパワハラに対して『ノー』という勇気がなく、仕事を続けたければ黙るしかない」という現状だと述べていることを紹介した。

この従業員によると、いかにしてパワハラに対処するかが従業員研修の一部となっており、大韓航空には70ページにわたるマニュアルがあり、どのように趙一家に仕えるかを指導しているという。「家族に対する忠誠がすべてに勝り、従業員は自主的な奴隷となっている」と企業の雰囲気について説明した。

韓国の経済学者の金殷中(キム・ウンジュン)氏は、「財閥は韓国社会において重要な地位を占めており、韓国経済の支柱でもある」と指摘。「取締役会は家族や側近で固められ、外部からの制限に欠けているため、往々にして権力者はグループを私有物のように見なし、管理方法がゆがんでしまう」と分析した。

また金氏は、「政府による寛容と溺愛が財閥成長の温床となっている。韓国政府は法制改革を通して、少数の株主に多くの権力を与え、より独立した取締役会を作るべきだ」とも述べている。(翻訳・編集/山中)

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