【CRI時評】広東・香港・マカオグレーターベイエリアは中国と世界の新たなエンジンだ

CRI online    2019年2月19日(火) 23時0分

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 中国当局は18日、長年にわたり温めてきた「広東・香港・マカオグレーターベイエリア発展計画綱要」を発表し、世界に向けて、国際的に一流クラスのベイエリアと世界有数の都市群を建設していくための上部デザインとロードマップを明らかにした。全世界におけるベイエリアの発展の中でも、広東・香港...

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 中国当局は18日、長年にわたり温めてきた「広東・香港・マカオグレーターベイエリア発展計画綱要」を発表し、世界に向けて、国際的に一流クラスのベイエリアと世界有数の都市群を建設していくための上部デザインとロードマップを明らかにした。全世界におけるベイエリアの発展の中でも、広東・香港・マカオグレーターベイエリアには、中国の質の高い発展の新たな座標となることを決定づける独特の条件がある。

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 広東・香港・マカオグレーターベイエリアの総面積は5万6000万平方キロメートルで、2017年末には総人口が約7000万人に、経済規模は約10兆元に達した。エリアの面積は中国の国土面積のわずか0.6%であり、人口は全国の5%にも満たないのに、経済貢献率では全国GDPの12%を超えている。広東・香港・マカオグレーターベイエリアは中国でも開放度が最も高く、経済活力が最も強い地区の一つだ。

 中国社会科学院財経戦略研究院が1月下旬に発表した「四大ベイエリア影響力リポート(2018):ニューヨーク、サンフランシスコ、東京、広東・香港・マカオ」は、世界の三大成熟ベイエリア――金融ベイエリアであるニューヨーク湾地区、テクノ・ベイエリアのサンフランシスコ湾地区、産業ベイエリアの東京湾地区――と比べて、広東・香港・マカオグレーターベイエリアは若輩者ではあるが、後発ならではの優位さを多く備えていることを明示した。世界の三大ベイエリアと比べて、広東・香港・マカオグレーターベイエリアは規模が大きく、港湾によって発展する特徴が際立っている。広東省の9都市と香港・マカオという2つの特別行政区で構成され、「一国二制度、3つの関税区、3種の貨幣」という状況が存在する特殊性は、他の地区にはほとんど見られないものだ。

 広東・香港・マカオグレーターベイエリアの全体としての発展の質と刷新のレベルは、先進国のベイエリアと比べれば、まだ一定の距離がある。つまり、生産過剰、需要と供給の構造のミスマッチ、さらに発展のアンバランスさなどの矛盾と問題が存在する。協調性と包容性はさらに強化されねばならない。

 前述の「綱領」からは、広東・香港・マカオグレーターベイエリアの将来の発展には少なくとも六つの大きな「新機軸」のあることが分かる。まずは、科学技術の刷新だ。広州深セン―香港―マカオという科学技術の新たな回廊が設立され、中国は広東に配置する重要な科学技術の基礎施設と大型の研究機器を、香港とマカオに計画的に開放していく。3地区は科学技術の成果の応用力を向上させることになる。

 次に、金融の刷新がある。香港、マカオ、深セン、広州の資本市場と金融サービスの機能を十分に発揮させ、国際的な金融の中枢とするのだ。そして制度の刷新だ。一流のビジネス環境を築き、知的財産権の保護を全面的に強化し、知的財産権絡みの問題が発生した場合には解決のために越境して協力するメカニズムを完備させ、知的財産権の証券化の試験地区として展開させる。

 そして、産業の刷新だ。国際的な競争力を備えた先進的な製造業基地を建設し、香港が優位さを持つ分野での「再工業化」を模索することを支持して産業の配置を改善し、製造業の核心的競争力を増強する。

 さらに、人材の刷新がある。広東・香港・マカオグレーターベイエリアでは、出入境、仕事、居住、物流などでさらに利便化をもたらす政策措置を促進し、科学技術や学術面での人材の交流を奨励する。

 最後に、ガバナンスの刷新だ。国際的に一流の森林都市を建設し、持続した発展が可能なグリーン・スマート型の生態都市を築く。

 目下のところ、世界経済においては不確定ないし不安定な要素が増大し、保護主義の傾向も台頭している。このような背景にあって、中国が広東・香港・マカオグレーターベイエリアの建設を始動することが、中国自身にとって、さらに世界に対して新たなエンジンと動力を提供することは、疑いのないところだ。(CRI論説員 王姗姗)

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