欧米ブランドはなぜいつも中国向けプロモーションでへまをしてしまうのか―米メディア

Record China    2019年2月19日(火) 20時20分

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16日、中国の高級品市場に詳しい米国のサイト、ジンデイリーはこのほど、欧米のブランドがなぜいつも中国向けプロモーションでへまをしてしまうのかについて分析する記事を掲載した。

2019年2月16日、中国メディアの環球網によると、中国の高級品市場に詳しい米国のサイト、ジンデイリー(Jing Daily、精日伝媒)はこのほど、欧米のブランドがなぜいつも中国向けプロモーションでへまをしてしまうのかについて分析する記事を掲載した。

中国の旧正月(今年は2月5日)に向けて行われた英国のバーバリー(Burberry)やイタリアのプラダ(Prada)のプロモーション広告やキャンペーンに中国の消費者から不満の声が上がっている。

バーバリーが旧正月に合わせて出した広告は「家族の伝統とだんらん」をテーマに老若男女の中国人モデル8人が並ぶ構図だが、モデルは全員真顔で全体の色のトーンも暗く、中国の消費者から「まるでホラー映画のようだ」などと不評だ。

プラダの旧正月キャンペーンの動画もトーンが暗く元気な要素が欠けているとして中国のSNS上でバーバリーと同様の批判を集めた。

昨年はイタリアのドルチェ&ガッバーナ(D&G)が中国人女性が箸でピザやパスタを食べる広告を出したことに対し人種差別との非難が殺到し、不買運動に発展している。

ジンデイリーの記事は「バーバリーからプラダまで、ビッグブランドの中国向けマーケティングでは驚くほど失敗が起きている」とし、「多様性の重要さを常々口にし、中国の従業員とマーケティングの専門家も抱えているこうした高級ブランドがなぜこの手のミスを防ぐことができないか不思議だ」とした。

記事は、「中国で多くの欧米ブランドを悩ませている第一の問題」として「ブランドメッセージのための主要ツールであるソーシャルメディア」を挙げ、「多くの外国企業のCEOは、中国で急速に発展しているソーシャルメディアの世界を、InstagramやFacebookなどの世界と比較しているが、ソーシャルメディアが中国社会で果たしている非常に異なった複雑な役割を把握できていない。中国のデジタル文化を正しく理解しなければ、新しい中国の消費者とのつながりがなくなり、ブランドのメッセージが誤解される可能性が高くなる」とした。

記事はもう一つの問題として、「高級ブランド内の中国チームが最終的なマーケティング決定において果たす役割が限定的であること」を挙げ、「ファッションの世界では、戦略的な決定の大部分はCEOと取締役の小さなサークルによって行われる。多くの中国人従業員は、ブランドが中国の消費者との関わりにおいてミスを犯していると感じても、彼らは中国向けの重要なマーケティング決定から除外されている」とし、あるイタリアブランドのエリアマネジャーが「クリエイティブまたは製品開発のレベルでは、中国チームには発言権はない」と話していることを紹介した。

そして「企業が専門家のアドバイスを無視することはしばしば悲惨な結果をもたらしている」とし、米プレミアムブランドの中国マーケティング担当者が「ニューヨーク本部は、中国向けキャンペーンのブランド大使として、中国チームの強い反対にもかかわらず白人の有名人を起用することを主張した。彼女の中国での知名度はほぼゼロだ。私たちはみな、それがマーケティング予算の無駄だと思っている」と話していることを紹介した。(翻訳・編集/柳川)

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