日本にはなぜ中国のような「いたずらっ子」がいない?理由はここにあった!―華字紙編集長

Record China    2019年2月17日(日) 16時40分

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中国で近年、「いたずらっ子」を意味する「熊孩子」が社会問題化していることについて、華字紙・日本新華僑報の編集長を務める蒋豊氏がこのほど「なぜ日本には『熊孩子』がいないのか」について論じる文章を掲載した。

中国で近年、「いたずらっ子」を意味する「熊孩子」が社会問題化していることについて、華字紙・日本新華僑報の編集長を務める蒋豊氏がこのほど「なぜ日本には『熊孩子』がいないのか」について論じる文章を掲載した。

中国では、長年続いた「一人っ子政策」の影響からわがままに育てられた子どもを指す「小皇帝」という言葉が生まれたが、最近では度が過ぎたいたずらをする「熊孩子」が問題化している。昨年には、エレベーターのボタンに小便をかけて停止させたり、自動車に故意に傷をつけたり、バス車内で乗客を何度も蹴って「挑発」したりするという問題行動が伝えられた。

蒋氏はこの「熊孩子」について、「行く先々で問題を起こし、ほとんどの人が被害に遭った経験を持つ。さらに恐ろしいのは、家の中だけでなく公共の場所でも同じように振る舞うこと。そして、『熊孩子』の両親に注意すると返ってくる言葉が『この子はまだ子どもでしょ!』だ」とした。


そして、「日本にもいたずらっ子はいるが、あまり見かけることはない」とし、その理由を「保護者が家庭教育、マナー教育に注力し、子どもは礼儀を重んじる社会の中で成長していく。そして重要なのが、日本人は子どものマナー教育は両親だけでなく、社会全体の大人の責任だと考えていることだ」と指摘した。

その上で、日本で過去に行われたアンケート調査で8割以上が「他人の子どものマナーを叱るべき」、7割以上が「実際に叱ったことがある」と回答したと紹介。子どもの親に「他人が自分の子どもを叱っても構わない。自分も良くないことをしている子どもを叱る」という共通認識があるため、子どもを注意することによるトラブルが少なくなっていると説明した。

蒋氏は、「日本の伝統的な考え方の出発点は、すべての子どもが社会の後継者であるということ。社会を良好な状態に保つためには、どのような次世代の人に社会を担わせるのかが大きく関係するのだ」と指摘。「子どもを注意するのも暴力や暴言に頼るのではなく、大人が持つ威厳と、子どもが自分のことを思って注意してくれているのだと分かる言葉を使うことで、良好な教育効果が得られる」とした。


また、日本では傘の扱い方から食事に至るまで、細かいマナーが多数存在することを紹介し、「子どものマナーはその子の家庭がどうであるかを表している。日本では、子どもを見れば親が分かると言われる。日本の保護者は、『この子はまだ子ども』という言葉でマナー教育の責任から逃れることはない。逆に、子どもだからこそ真剣にルールとマナーを守らなければならない。さもなければ、大人になって社会に出て損をするからだ」と説明した。

そして最後に、「生まれながらに行儀の良い子も、生まれながらに『熊孩子』である子もいない。親が甘やかすことで子どもは増長する。問題を起こした時に制止しないことは、彼らの横暴を是認することになる。『熊孩子』現象を撲滅するには、まず社会に『マナー教育は必要である。子どもの親だけではなく社会全体が責任を負う』という共通認識を構築しなければならないだろう」と論じた。(翻訳・編集/北田

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