「韓国大統領府の迎賓館は世界最悪」前行政官の発言に設計者が反論

Record China    2019年2月13日(水) 16時50分

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12日、韓国・KBSは「青瓦台迎賓館は世界最悪だ」との評が物議を醸したことを受け、迎賓館設計者にインタビューした内容を報じた。写真は韓国大統領府。

韓国大統領府(青瓦台)の儀典秘書官室選任行政官を今年1月に辞したタク・ヒョンミン氏がこのほど「青瓦台迎賓館は世界最悪だ」と評したことを受け、韓国・KBSが12日、迎賓館設計者にインタビューした内容を報じた。

タク前行政官は、自身のフェイスブックに「世界各国の国賓行事、式典の会場をめぐったが、韓国青瓦台の迎賓館は最悪で比べものにならない」「青瓦台にいた頃、最も残念だったことの一つが迎賓館だった。『迎賓館』とは言っているが、実情は区民会館以下の施設だ」などと書き込んだことが話題となっていた。

記事によると、青瓦台迎賓館は朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領が在任中の1978年に建設された。外国国賓との接見行事、大規模行事や会議を行うことができるが、宿泊施設がないため、外国首脳らは迎賓館での夕食会の後、市内のホテルに移動しなければならず、「かねてから片手落ちとの評がなかったわけではない」と伝えている。外観は景福宮・慶会楼に似ているが、内部はフランス・ルイ14世の時代の建築様式のため、釣り合いが取れていないとの指摘もあるという。

記事はこの迎賓館全館の室内設計を担当した漢陽(ハニャン)大学建築工学科のユ・ヒジュン名誉教授に電話インタビューを行っている。ユ教授はタク前行政官の意見を「尊重する」と述べたというが、「何について語ったものなのかがはっきりしない」ともコメントしている。その上で「韓国的な雰囲気がないとの指摘だったのなら、仕方のないことだ。設計当時、韓国固有の伝統美を随所に表現しようと努力しており、全体の9割が韓国的だが、その方(タク前行政官)の目には残りの1割が見えたのだろう」と説明している。

また「不快には思わない。自他が認める傑作なのだから、1人が何か言ったからといって傷が付くものでもない」と話しており、「建設から40年余りが経った今、迎賓館の設計をし直せと言われたら、今の姿そのままにするだろう」としている。設計当時、朴元大統領からの要求などは得になく、宿泊施設の設計も求められなかったという。

最後に記事は、タク前行政官が自身の経験を通じて発した苦言は「耳を傾けるだけの理由があるもの」としながらも、「世界最悪」「区民会館以下」という指摘は残念なものだったと評している。

この記事に対し、韓国のネットユーザーからは「第三者の専門家に聞くべきだ。建設した当事者に話を聞いて書いた記事なんて意味がない」「今どきの区民会館や市庁舎に行ってみるといい。タク前行政官に200%賛成だ」「個人的な意見をフェイスブックに載せたものを、わざわざ記事にした某紙と、その記事を見てわざわざ教授にインタビューしたKBS。まったく、あきれる」「設計した本人に自己評価させて、それを元にタク・ヒョンミン批判?客観性も何もない記事だ」などの記事批判が多く寄せられているほか、「タク前行政官は建物の設計について批判したんじゃなく、公演演出家の目で見ると、機能的に残念な点があるという話をしていた」「なのに設計者に話を聞いても分野が違うから意味がない」という、そもそもの論点のズレについて指摘するコメントも多く見られた。(翻訳・編集/麻江)

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