旧暦大みそか（4日）に放送された中国の年越し番組「春節聯歓晩会（春晩）」について、英BBC中国語版は6日、「外国人の出演が減った」と指摘する記事を掲載した。

中国中央テレビ（CCTV）が毎年放送する「春晩」は、「中国の紅白歌合戦」と称される同国の国民的番組だ。記事は4時間にわたる番組で歌や京劇、寸劇など多彩なパフォーマンスが繰り広げられたことを紹介。その上で、「これまで中国当局は春晩によって海外との関係強化を外部に示してきたが、今年は海外による単独のプログラムはなかった。スロベニアとハンガリーのバスケットボール選手が踊りに加わった以外、外国人の参加はなかった」と説明した。

記事によると、昨年はアゼルバイジャンの舞踏団による踊りやアフリカの国によるパフォーマンスがあった他、17年の「ミス・ワールド」に参加した外国人モデルも出演したという。

記事は、「昨年の春晩で人種差別的な演出が批判を呼んだことが原因ではないか」との見方を示し、もう1つの可能性として外交関係の悪化を指摘。「中国ファーウェイ（華為技術）の最高財務責任者（CFO）がカナダで逮捕され、中国と米国、カナダとの関係は緊張状態に陥った」と述べ、イタリアの高級ブランド、ドルチェ＆ガッバーナ（D＆G）の宣伝動画が中国の反発を招いた問題にも言及した。（翻訳・編集/野谷）