【CRI時評】中米は協議を通じて問題解決の新たな道筋を切り開く

CRI online    2019年2月1日(金) 17時20分

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 ワシントンで開催された中米の経済貿易ハイレベル協議が現地時間1月31日に終わった。双方は2日間にわたり、両国の指導者がアルゼンチンでの対話で達成した重要な合意にもとづき、貿易バランス、技術移転、知的財産権の保護、非関税障壁、サービス業、農業、実施メカニズムなどの問題と、中国側が...

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 ワシントンで開催された中米の経済貿易ハイレベル協議が現地時間1月31日に終わった。双方は2日間にわたり、両国の指導者がアルゼンチンでの対話で達成した重要な合意にもとづき、貿易バランス、技術移転、知的財産権の保護、非関税障壁、サービス業、農業、実施メカニズムなどの問題と、中国側が関心を持つ問題について議論した。双方の交渉トップは貿易バランス、技術移転、知的財産の保護、実施メカニズムなど共通の関心事項と中国側が関心を持つ問題について重点を置き、率直かつ具体的、建設的に議論して重要な段階的進展を獲得し、交渉スケジュールと路線図をさらに一歩、明確にした。

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 容易ではない成果だったが、予想もできたことだった。ホワイトハウスは中国側代表団が到着した直後に歓迎を表明し、協議が終わった後にはトランプ大統領が中国側の交渉トップを務めた劉鶴副総理に会見し、米国側代表団が2月中旬に訪中して、次回のハイレベル協議を行う考えを示した。トランプ大統領は、習近平主席と早い時期に会談したいとの希望も示した。これらの一連のシグナルは、米国が交渉で成果を出したいと強く願っていることを示している。今回の協議において、中米双方はそれぞれの関心事を率直に表明し、具体的な議題について共通の利益を掘り起こし、「最大公約数」を模索する努力をした。だからこそ、平等、互恵とウィンウィンの原則に基づく段階的な成果を達成できたわけだ。

 今回の中米経済ハイレベル協議が達成した合意によれば、中国側は米国の農産物、エネルギー関連商品、工業製品、サービスの輸入拡大に力を入れる。このことは、中国人の消費のレベルアップのために多様な選択を与えるものであり、中国の産業構造のレベルアップを促進する。米国側が提出した、中国は構造的改革を進めねばならないとの要求を詳細に分析するならば、国家の利益やイデオロギー、国家の安全問題に絡むため中国側が受け入れられないものを除けば、中国の改革開放を拡大していく方向性に合致するものも少なくない。中国側は積極的に対応し、これを機会として経済のハイクオリティな発展を促進することができる。このような弁証法的思考は、中国が現状の国際情勢の変化に対応するための現実的な策であり、交渉を通じて問題を解決する新たな道筋を切り開くことでもある。

 中米経済貿易摩擦などの要素の影響を受け、中国で現在、経済に対する下押し圧力が増大していることは否定できない。しかし、中国の発展は「現在および長期的将来に渡る、重要な戦略的チャンスの時期」を迎えている。中国上層部がこう判断する根拠とは、経済のグローバル化は逆流に遭遇しているが、逆転することはありえず、そして全世界の産業チェーンはすでに「汝の中に我あり、我の中に汝あり」との複雑な構造を形成しており、それを断ち切ることは不可能であるということだ。最も重要なことは、中国経済には、その他の経済体では比較することも難しいほどの強靭さと巨大市場、さらに開放を拡大する信念と措置があることだ。中国は現在、「経済構造の最適化とレベルアップ」、「科学技術のイノベーション能力の向上」、「改革開発の深化」、「グリーン発展の加速」、「グローバル経済のガバナンスシステムの変革に参与」という5分野に重点的に取り組んでいる。これらはいずれも中国が経済貿易摩擦に対応し、危機を機会に変える信念と能力を示すものだ。

 今回の協議において、米国側は中国の関心事に真摯に対応すると表明した。双方は同時に、双方向的に実施されるメカニズムを樹立することが極めて重要であることで一致した。「物事を成し遂げるのに、手配は1割で行動が9割」とも言うが、中国人が最も重視するのは「『言』には『信』が伴わねばならず、『行為』には『結果』が伴わねばならない」だ。中国は世界貿易機関(WTO)に加入してからの17年余りに渡り、商品貿易、サービス貿易、知的財産権の保護という、加入時の三大承諾事項をその通りに実行してきた。ラミーWTO前事務局長も中国に対して「A+」という高い評価を与えたほどだ。

 中米経済摩擦の問題において、中国は一貫して最大の誠意をもって協議を進め、協議での承諾事項を積極的に実行してきた。二転三転を繰り返し、人々を懸念させているのは米国側だ。両国の指導者の合意を真に実現するために必要なのは、双方が共に彼我を尊重し、言行を一致させることだ。今回の協議では、双方向的な実施メカニズムの枠組みと基本的な要点についての原則的な合意を達成することができた。このことはいずれ、双方が一致合意した措置の実現を助ける効果を発揮するはずだ。双方は両国の指導者の合意を改めて実施してしく中で、互恵とウィンウィンの発展をもたらす、新たなチャンスを見出すことができるだろう。(CRI論説員)

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