なぜこの数年、日本からアジアに影響を与えるレベルの歌手が出現していないのか―中国メディア

Record China    2018年12月29日(土) 21時0分

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26日、新京報は、日本からアジア全体に影響を与えるようなレベルの歌手が出現していない理由について分析する記事を掲載した。資料写真。

2018年12月26日、新京報は、日本からアジア全体に影響を与えるようなレベルの歌手が出現していない理由について分析する記事を掲載した。

記事は、かつてアジアでは、宇多田ヒカルや浜崎あゆみ安室奈美恵など、多くの歌手が人気を博したが、最近では日本から同様の影響力を持つ歌手が出現していないと指摘。その理由について分析した。

記事によると、その1つの理由として「中韓音楽の急速な台頭」があるという。中韓の音楽ファンは自国の音楽作品を好む傾向があるため、日本の歌手の影響力が小さくなったとした。また、「欧米音楽の流行」も、アジアにおけるJ―POPの影響力を小さくしたと分析。ブリトニー・スピアーズやアヴリル・ラヴィーン、バックストリート・ボーイズなどがいまアジアでは人気だという。

また、日本の音楽市場という観点から考えると、「アイドルグループの台頭と音楽市場の細分化」がアジアにおけるJ―POPの影響力を弱めたと記事は指摘。05年のAKB48結成を機に、日本では男女を問わずアイドルグループが多く出現したが、これらのアイドルグループはコンサートと小規模な公演を主としており、より地元のファンを重視する方向性であるため、海外市場で発展していく力が乏しいと論じた。

さらに「日本の音楽市場のさらなる細分化」も関係していると記事は紹介。マイナーなアンダーグラウンドミュージックが多く出現し、ますます重要な位置を占めるようになっているが、高度な音楽教育を受けた日本では受け入れられ発展するものの、やはりマイナーであるため、海外市場を開拓するだけの力は弱く、時々海外の音楽イベントにこれらのミュージシャンが出演するのを見る程度で、海外で宣伝や活動をするのを目にすることはほとんどないとした。

しかし記事は、「これは日本の歌手が海外で消えてしまったことを意味するわけではない」と紹介。「音楽の方向性と受け手が変化している」のであり、世界的に二次元がブームになっている中で、初音ミクはアジアや欧米でも人気であると指摘した。ほかにも、椎名林檎が東京五輪の演出メンバーに加わっていることや、B’zがハリウッドでロック殿堂入りしたことを挙げた。

そして記事は、「かつてアジアの音楽市場をリードした日本は、独立独歩で自らの転換を完成させている。より現地化したJ―POPが、優れた革新力と影響力を保持できるかどうかが、この先のミュージシャンにとって大きな課題といえる」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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