中国山東省日照市で14日、建物の3階部分で幼児が宙づり状態になる緊迫の事故が発生した。斉魯晩報が15日に伝えた。

事故が発生したのは14日午後1時ごろ。建物の3階部分で鉄格子に首が挟まった幼児が宙づりになった。幼児はその日、かぜ気味で幼稚園を欠席。母親は近所に買い物に出ていたため、自宅に一人でいたという。

事態に気付いた周辺住民らは、落下した場合に備えて布団を持ち寄り広げた。また、男性数人がひさしに上り、首が締まらないよう幼児を支えた。その後、通り掛かったトラックが建物に横付け。住民らが荷台の上に乗り幼児を支えるのに協力した。

そこへ買い物に出ていた母親が帰宅。慌てて自宅に戻ったが、幼児が中から鍵をかけていたため開けられず。その後、駆け付けた警察と消防がドアを破って入り、幼児を部屋の中に引き戻した。

救助に参加したある男性は「数人で子どもを支えました。大変だったけど無事で良かった。近所の人や通行人がたくさん集まりました。協力した人の名前も分からなかったけど、みんなが心を一つに子どもを助けようとしていました」と語った。

幼児の母親は、「同じような事故のニュースを聞いていましたが、まさか自分の身に降りかかるとは思いませんでした。近所の方、通行人の方、警察・消防の方の協力にとても感謝しています。皆さんがいなかったら、どうなっていたか分かりません。子どもを助けていただいた後、お礼を伝える前にたくさんの人がその場を立ち去ってしまいました。果物を持って子どものお見舞いに来てくださった方もいました。皆さんの温かさを感じました」と話しているという。（翻訳・編集/北田）