人民網日本語版 2018年12月7日(金) 17時0分
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「流行は繰り返す」という言葉は、ファッション界だけでなく、ゲーム業界にもあてはまる。最近、多くの人の微信(WeChat)のモーメンツが、「ZEPETO(ゼペット)」で作成した3Dアバターだらけになっている。
「流行は繰り返す」という言葉は、ファッション界だけでなく、ゲーム業界にもあてはまる。最近、多くの人の微信(WeChat)のモーメンツが、「ZEPETO(ゼペット)」で作成した3Dアバターだらけになっている。杭州日報が報じた。
顔写真を取り込むと、自分そっくりの動く3Dアバターを作ってくれるアプリ「ZEPETO」は今年10月から、中国のAPP Storeで人気アプリトップ10にランク入りするようになった。そして先週あたりから、このアプリで作成した3DアバターがあらゆるSNSを「占拠」している。ZEPETOは、iPhoneの顔認証技術を応用した動く絵文字機能「アニ文字」の新機能「Memoji」と似ているものの、それよりも動きが豊富で、オリジナル絵文字を作成したり、フォロワーのアバターと一緒に写真を撮ったりすることもできる。
このSNS、3Dアバター、絵文字、ゲームなどの要素が一つになったアプリが、今後若者が主に使うSNSアプリになるのだろうか?
自分好みのアバターが作成できるZEPETOの人気の理由は?
ZEPETOを起動すると、まず自分の写真を撮影するか、撮影済みの写真をアップロードして、顔認証画面に進み、枠の中に顔を入れこみ、シャッターを切るとアバターが作成される。そして、髪型や顔の形、目、肌の色などを選ぶと、最終的に本人にそっくりのアバターを完成させることができる。
インスタントメッセンジャーの「騰訊QQ」が提供しているチャットアバターの「QQ秀」のストア同様に、ZEPETOにもショップがあり、コインを使って服や靴、眼鏡などの各種アイテムを購入することができる。自分好みのアバターを作った後は、フォロワーを追加して一緒に遊んだり、フォロワーの家に遊びに行ったり、フォロワーのアバターと一緒に写真を撮ったりすることができる。最大で6人まで一緒に写真を撮ることができ、レイアウトもバラエティに富んでいる。
ZEPETOは、3Dアバターを使って、いろんなオリジナルの絵文字を作ることができるのもその特徴の一つ。「絵文字」をタップすると、メッセージ入りのいろんな表情の絵文字を選ぶことができる。また、「絵文字を作る」をタップすると、自分の好きな表情や背景、メッセージを選んで、オリジナルの絵文字を作ることができる。その絵文字はZEPETO内でフォロワーとチャットする時に使うこともできれば、他のSNSアプリで使うこともできる。
業界関係者は、「ZEPETOでは、ユーザーを原型としたキャラクターを作ることができるため、ユーザーはZEPETOのコミュニティに『自分』を存在させることができる。このようなスタイルは、個性的でオリジナル性が高く、それが大人気となっている原因の一つ。現実の世界では、自分の気持ちや個性を表現できるシーンが少なく、ZEPETOは若者のそういった面でのニーズに目を留めた。そこでは、ユーザーは自由に伸び伸びと自分を表現できる」と分析している。
「一発屋」で終わらないためにはユーザー同士が「つながり」やすい仕組みが必要
目まぐるしく変化する今の時代、一つの商品が一夜のうちにヒットしたかと思えば、たちまち廃れてしまうというエピソードは数え切れない。ZEPETOもそのような「一発屋」で終わってしまうのだろうか?
あるゲーム業界関係者は、「ZEPETOは、アバターコミュニティというのがその位置付け。しかし、今のところ、SNSの補助アプリのような存在になっている。例えば、ほとんどのユーザーは、作成したアバターを微信や微博(ウェイボー)で使っている。その時、『ZEPETO』で作成したという情報は表示されないため、他の人は何を使って作成したかは分からず、ユーザーがユーザーを呼ぶということができない。もし微信でZEPETOが使えなくなってしまった場合、このアプリは大きなダメージを受ける」との見方を示す。
では、ZEPETOでどれほどのユーザーがつながるようになっているのだろう。実際にこのアプリを使ってみると、アカウント登録後、ユーザーのデータに基づいてフォロワーの推薦があるわけではなく、フォロワーを増やすためには、マイコードを友達に教えて検索してもらうしかないことが分かった。SNSで最も重要なのは「つながり」であるものの、このような方法では、ユーザー同士はつながりにくいとしか言いようがない。
ある業界関係者は、「人々のつながりはすでに既存の人気SNSアプリでできてしまっているため、ZEPETOはすぐに消えてしまうことになると思う。ZEPETOはマイコードを使ってしかフォロワーを増やすことができず、『知り合い同士の輪』を作れるだけ。これは既存のつながりをそこに移すプロセスを非常に煩わしくしているからだ」と指摘する。
また、別の業界関係者も、「ZEPETOは、アバターの着せ替えゲームとしては大きな成功を収めているが、もの珍しさが落ち着いた後、どれほどの人が継続して使用するかが、『一発屋』として終わるかのカギとなるだろう」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年12月7日
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