中国マラソン大会がまた物議!ゴール直後のエチオピア人選手を無理やり引っ張るスタッフ、「命の危険」指摘も

Record China    2018年12月4日(火) 12時0分

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2日に広西チワン族自治区南寧市で行われた男子マラソン大会で、ゴール直後のエチオピア人選手に対するスタッフの行動に批判の声が高まっている。

中国のマラソン大会で、ゴール間際のランナーに国旗を渡して愛国心をあおるという演出が物議を醸す中、2日に広西チワン族自治区南寧市で行われた男子マラソン大会で、ゴール直後のエチオピア人選手に対するスタッフの行動に批判の声が高まっている。

問題の行動は、エチオピア人選手が1位でゴールした直後に起きた。大会スタッフが選手の腕をつかんで引っ張り、無理やり止まらせたのだ。選手は「つかまないでくれ」と言いたげに右手を上げながらその場にしゃがみこんだ。

その後、このスタッフの行動について、各界から危険性を指摘する声が相次いだ。マラソンコーチを務める魏彪(ウェイ・ビアオ)氏は「高い負荷がかかる運動後、選手の心拍はとても速まっている。急激に止まった場合、大量の血液が大脳や心臓に堆積し、めまいやショック症状を引き起こすこともある。ひどい場合には死に至る。これは大げさな話ではない」と語った。

また、スポーツ医学の専門家・王川(ワン・チュアン)氏も「ランナーが急に止められた時の危険性として、心臓停止や脳死がある」と説明。「何かが必ず起こるという医学的上のデータはない」としながらも、「運動生理学の視点から、激しい試合後の選手にはクールダウンが必要で、私たちも日ごろから勧めている」と語った。

スタッフが選手を無理やり止めた理由については、「記念撮影」のためではないかと指摘されている。同大会ではゴールした上位の選手が、大会名が記された旗と一緒に記念撮影をする慣例があり、カメラには民族衣装を着て旗を持った女性2人が、選手に駆け寄る様子が捉えられていた。

一方、大会の開催にかかわった南寧市体育局は、「記念写真を撮るため選手を引っ張った」という疑惑を否定。「選手が倒れそうになったので支えただけ」と説明したが、映像を見る限り選手が倒れそうになった様子は見られない。ネット上でも「観客はみんなばかだと思ってるのか?」「平然とうそをつけるその精神は誰に学んだんだ」「またいいかげんなことを言い出した。どれだけ面の皮が厚いのか」「言い訳が稚拙すぎる。選手にとっては本当に危険なのに」といった批判の声が噴出している。

中国でのマラソン大会をめぐっては、最近、ゴール直前に国旗を渡すという慣例が「形式主義的」と猛批判を浴びたばかりだが、記念写真の撮影という別の慣例が新たな火種となりつつある。(北田

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