反対に進む日韓の原発政策、韓国ネットで賛否両論の声

Record China    2018年12月4日(火) 12時20分

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3日、韓国の中央日報は「韓国が脱原発を掲げている間に、東日本大震災と福島原発事故を経験した日本は新たな成長エンジンとして次世代原発建設に力を注いでいる」と報じた。資料写真。

2018年12月3日、韓国の中央日報は日本メディアの報道を基に「日本政府が2040年の実用化に向け次世代小型原発の開発を積極的に進めることを決めた」とし、これについて「韓国が脱原発を掲げている間に、東日本大震災と福島原発事故を経験した日本は新たな成長エンジンとして次世代原発建設に力を注いでいる」と伝えた。

記事によると、先月14日に経済産業省で非公開の国際会議が開かれ、日本政府関係者が「地球温暖化対策の国際枠組み『パリ協定』実現のためにも原子力発電は必要だ」との考えを示したという。その上で、日本国内の原発の多くは2040年ごろ寿命を迎えるため「今後も一定の原発比率を維持するには、新たな原発建設の準備を始める必要がある」と述べたという。

記事は「再生可能エネルギーも普及しているが、安定した電力の確保や温室効果ガス削減のためには原発が必要だというのが日本政府の判断で、従来のような大型原発よりも、出力調整がしやすい次世代小型原発を念頭に置いている」と伝えている。小型原発の出力は大型原発の3分の1以下で、大量発電は可能ながら、建設・安全対策のコストを大型原発に比べ抑えることができる。大型の建設費は約1兆円だが、小型なら数千億円だという。「事故に備えさまざまな安全対策を取ることも可能で、各国が1980年代から開発を進めているが、まだ実用化には至っていない」とも説明している。

また「建設に当たっては従来のように大企業には依存せず、ベンチャー企業の育成に拍車をかける計画だ」という日本メディアの報道も引用。これについて「有望な技術を有する研究者が事業化を進められるよう、資金や人材面で支援を行うということ」とし、「全開発費の50~90%を支援することも検討している」と伝えている。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年6月に、原子力発電所の新規建設計画を全面的に中止し「脱原発」時代に入ることを表明している。

この記事を受け、韓国のネットユーザーからは原発に対する賛否の声が上がっている。「その方がいいよね。脱原発だなんて言うのはやめて、安定的な原子力発電の開発に着手すべきだ」「脱原発を叫びながら、外国に原発を売ろうとしている文大統領とは違うな」「安全な原発を造ることを考えず、原発はとにかく危険だという発想の文大統領…」「航空事故と自動車事故を比較すると、後者の方が死ぬ人ははるかに多い。それだけ安全管理に投資しているからだ。石油・石炭発電が自動車なら、原発は航空機。韓国は航空事故が怖いから航空産業をやめてしまった。日本は事故防止産業に投資をしている。その違いだよ。韓国の進むべき道はまだ遠い」など、日本の動きを肯定的に見るコメントが多い。

その一方で「狭い韓国で事故が起きたらみんな死んでしまう。日本と比較すべきではない」「福島のこともまだ解決できていないのにまた原発だなんて、日本はどうかしてる」「韓国は脱原発すべきだ。韓国の原発研究者は日本へ行って。地震の心配もしない愚かな指導者の国がお似合いだ」「原子力潜水艦や原子力空母を造るために開発してるのでは?」「日本のまねをしろとでも?。そんな必要はない」などという、「日本に追随すべきではない」と意見も多く寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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