よそから持ってきたカニ、湖の水に浸しただけでブランドガニとして販売―中国

Record China    2018年11月29日(木) 8時0分

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26日、中国中央テレビ(CCTV)は、「上海ガニ」として広く知られ、中国で地理的表示(GI)制度の対象となっている江蘇省・陽澄湖産のカニについて、ネット上で販売されている商品のほとんどが他産地の「偽物」であることを暴く番組を放送した。

2018年11月26日、中国中央テレビ(CCTV)は、「上海ガニ」として広く知られ、中国で地理的表示(GI)制度の対象となっている江蘇省・陽澄湖産のカニについて、ネット上で販売されている商品のほとんどが他の産地の「偽物」であることを暴く番組を放送した。

番組は、大手ECサイト天猫のあるショップで、陽澄湖産のカニが定価の85%引きで販売されていたと紹介。このショップでは「陽澄湖に1000ムー(1ムーは約0.067ヘクタール)の養殖池を持ち、年間75万キロのカニを水揚げしている」とうたっていたが、陽澄湖のカニ養殖業者が「全体で1万6000ムーしかなく、各業者の持ち分は5〜20ムー程度。1000ムーなどあり得ない」とこの情報を否定した。

また、ショップを運営する実店舗で見たカニには偽物防止用のタグがついていなかったが、ショップの責任者が「陽澄湖の市場から仕入れている。彼らは陽澄湖のカニを売っているのだから、われわれのカニも陽澄湖産」と語ったことを紹介。現地の市場で聞くとたしかにここで仕入れたもののようだが、卸売業者らに話を聞くと「ここではどこのカニでも手に入るが、逆に陽澄湖のカニは入手困難」と回答した。

番組は調査の結果、このショップで販売しているカニは陽澄湖産をかたった「陽澄湖の水に浸しただけの別産地のカニ」であると断定。このような偽装をするショップは枚挙にいとまがなく、「陽澄湖に2000ムーの養殖池を持つ」と称する別のショップの責任者は「(本物の)陽澄湖のカニを食べられる人なんていない」と語ったという。

ちなみに、番組によると「陽澄湖産」と偽って販売されるカニの多くは、同省南京市高淳区にある固城湖で取れる高淳カニとのことである。(翻訳・編集/川尻

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