韓国からミカン200トンを贈られても喜べない北朝鮮―中国メディア

Record China    2018年11月15日(木) 6時20分

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14日、参考消息は、「韓国からミカン200トンを贈られても喜べない北朝鮮」と題して、朝鮮半島情勢について分析する記事を掲載した。写真はミカン。

2018年11月14日、参考消息は、「韓国からミカン200トンを贈られても喜べない北朝鮮」と題して、朝鮮半島情勢について分析する記事を掲載した。

記事は、9月に北朝鮮からマツタケを贈られた韓国は、その返礼としてミカン200トンを北朝鮮へ贈ったことを紹介。しかし記事は、「北朝鮮は喜べない。米朝非核化協議が停滞しているためで、半島情勢は未知数で満ちている」とした。

その上で記事は、韓国メディア中央日報の報道を引用。「8日にニューヨークで行うはずだった米朝高官協議が突然延期となり、その後米国は『最大限の圧力を継続する』ことを強調した。これに対し北朝鮮は、『対話は必要ない』として交渉の中止と核開発再開をちらつかせた」と伝えた。

さらに北朝鮮を怒らせた要因として、12日に米韓が小規模な軍事演習を再開したことにあると記事は分析。北朝鮮の労働新聞は、この演習は9月19日に南北間で採択した「いかなる敵対行動も中止する」との合意に違反すると反発しているという。しかし、韓国側は防衛性の小規模演習に過ぎないとしている。

短期間で米朝非核化交渉が危機的状況になった理由について、南開大学周恩来政府管理学院の副教授で、韓国研究センター副主任の李春福(リー・チュンフー)氏は、「米朝間の問題の根底には、朝鮮半島の非核化をめぐって双方に隔たりがあるためだ」と指摘する。

李氏は、「この1年で北朝鮮は非核化に向けた一連の具体的な行動をとっており、これには核実験や弾道ミサイル発射停止の発表や、豊渓里(プンゲリ)の核実験場廃棄などを含む。しかし米国は、韓国の求めに応じて軍事演習を停止しただけで、具体的な行動をとっていない。これには米朝首脳会談で約束した終戦宣言を含むが、米国は遅々として前へ進めてはいない」と分析。その上で「北朝鮮の最近の行動は、米国へ圧力をかけるためと理解でき、米国が約束を守ることを早く実際の行動で示してほしいとの願いがある」と論じた。

一方、ロイター通信は12日、米シンクタンクの戦略国際問題研究所が、非公表のミサイル基地が北朝鮮に20カ所あると思われ、このうち13カ所は位置が特定されたと発表したことを報道。これは、北朝鮮を説得する米国の交渉代表者が大きな挑戦に面していることを示しているという。

だが李氏は、朝鮮半島情勢は、これ以上悪化することはないとの見方を示した。その理由として「トランプ政権は圧力を弱めてはいないが、全体的には話し合いで問題を解決する姿勢を示しており、これはオバマ政権とは異なる。また、朝鮮半島情勢の打開をトランプ大統領は自身の政治功績と見なしており、安易にあきらめるとは考えにくい」と分析した。

さらに別の理由として李氏は、文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮に対し寛容・友好政策をとっていること、北朝鮮自身もこの1年で方針を転換し、核を放棄して国際発展の道を歩んでいることを挙げた。そして「朝鮮半島問題は歴史的に深く複雑な問題であり、この局面まで来るのは容易ではなかった。国際社会は北朝鮮に対し、もっと多くの支持を与え、辛抱強くあり、北朝鮮が自信を持って核放棄の路線を進めるよう援助すべきだ」と主張した。(翻訳・編集/山中)

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