霊安室で遺体から眼球を抜き取る=角膜移植が目的か、警察が容疑者の身柄拘束―湖南省

Record China    2018年11月4日(日) 0時20分

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湖南省寧郷市内の病院で10月30日、霊安室に安置されていた遺体から両目の眼球が抜き取られる事件が発生した。角膜を移植用に使う目的だった可能性がある。警察は容疑者の身柄を拘束した。

湖南省寧郷市内の病院で10月30日、霊安室に安置されていた遺体から両目の眼球が抜き取られる事件が発生した。取材を受けた眼科医は、角膜を移植用に使う目的だった可能性があるとの見方を示した。同市警察は11月1日になり、容疑者4人の身柄を拘束したと発表した。中国メディアの北京時間などが報じた。

亡くなった人は男性で、弟と称する人がSNSを通じて、情報提供を求めたことで同件は知られることになった。書き込みによると、男性が死亡したのは10月30日午前7時32分。病院の霊安室に安置されたが、午後6時20分ごろに遺体のもとを訪れると、左右の眼球が抜き取られていいた。左側の目には綿が積められ、右側の目は眼球を抜き取る際に用いたと見られる器具が取り付けられたままになっていた。

投稿者は多くのユーザーが情報を拡散し、「死者に尊厳を戻してほしい」と訴え、「私たち家族は(家族のひとりが亡くなるという)悲痛な状況の際に、このような残虐非人道の事件に遭遇した」と、つらい心境をアピールした。

同件について取材を受けた眼科医は、角膜移植に利用するために眼球ごと抜き取ったのではないかと述べた。眼球全体の移植は行われていない一方で、角膜の移植は一般的に行われている手術だからだ。

同医師によると、角膜の摘出は死亡してから12時間以内に行うことが適切とされている。ただし、死亡した人の健康状態にも関係しており、感染症で亡くなった人の場合には角膜を移植に用いることはなく、腫瘍などで亡くなった場合も病変の部位などの状況を考慮するという。

同医師は、正規の病院ならば移植用の角膜はアイバンクから提供を受けると説明。しかし、中国では角膜移植で視力を回復できる人が約200万人存在するのに対して、各省・市のアイバンクに献呈される角膜は大幅に不足しており、需要を満たすことはとてもできない状況という。

寧郷市警察は11月1日、寧郷市人民病院の霊安室で10月30日午後6時ごろに56歳男性の遺体の両眼が抜き取られた事件が発生したと発表。通報を受け捜査した結果、同省邵陽市と寧郷市で容疑者計4人の身柄を拘束し、取り調べと捜査を継続していると説明した。(翻訳・編集/如月隼人

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