日中間にはより多くの「福原愛」が必要―中国メディア

Record China    2018年10月23日(火) 21時10分

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23日、環球時報は、日中間にはより多くの「福原愛」が必要だとする研究者の意見を紹介した。

2018年10月23日、環球時報は、日中間にはより多くの「福原愛」が必要だとする黒竜江省社会科学院東北アジア研究所の●志剛(●は草かんむりに旦、ダー・ジーガン)所長の意見を紹介した。以下はその概要。

福原愛の引退宣言は日中メディアの注目を集め、外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)副報道局長も記者からの質問に答えた。1人の卓球選手の引退がこれほど注目されたのは、彼女が3歳で卓球を始めてからずっと卓球に打ち込んだ情熱と堅持、日中両国民の中で打ち立てた特殊な人気と影響力故にだろう。

05年を振り返ると、日中関係は歴史と領土問題で緊張状態となったが、「瓷娃娃(磁器のお人形)」というかわいらしいイメージとニックネームの福原愛が瀋陽市の観光イメージ大使となったことは、当時の対立した日中感情に落ち着きをもたらし、国境を越えたスポーツや人文交流が日中関係の安定にバラスト的な作用をもたらすと考えさせるものとなった。そして、「民が官を促し」、友好関係を強化するシンボル的な地位、また民間交流を支える日中関係の往来維持の大局となり、日中国交正常化以来、両国の先代が築いてきたボトムラインを守る一助となった。

実際、日中の長い交流の歴史の中では、福原愛のような「心温まるアイコン」に欠けることはなかった。近代だけを見ても、聶栄臻(ニエ・ロンジェン)が戦災で親を亡くした日本人の女の子を救助し、救助された美穂子さんが卒業後に日中友好事業に携わった美談や、残留孤児を育てた中国の養父母による愛に対し日中友好の会の池田澄江理事長のように育ててもらった恩を忘れず、何度も感謝のための訪中団を組織していることなどがある。

少し異なるのは、福原愛は中国の国技である卓球を原点として、中国に来て学ぶことを友好の柱とし、小さな球で友好的な反応を勝ち得、「心温まるアイコン」の模範へと昇華させたことだ。われわれは「瓷娃娃」の引退に関わらず、引き続き卓球の輝かしさを通して、日中関係の発展に新たな推進力を加えていくことを期待したい。

「卓球は私の恩人。これからの人生でも感謝の心を忘れずに、卓球界に恩返ししていきたい」。中国を第二の故郷だとする福原愛は、かき乱れた日中スポーツ界におけるさざ波のようであると同時に、彼女の日中友好への期待は「飛び抜けて鮮やかなハスの花のよう」に光り輝いていた。いかにして、「福原愛効果」を根付かせ、さらに多くの「福原愛」を生み出し、良い方向に向かっている日中関係の一助となり、日中、さらには北東アジアや東アジアの一体化意識や民衆間の連帯感を推し進め、民間交流を拡大するかを、日中の有識者は客観的かつ冷静に考慮し答えを見出す必要がある。これは福原愛の貢献が両国に与えた宿題だ。

日中友好の発展は、民間の相互信頼、若者同士の交流拡大を推し進めることにかかっている。「瓷娃娃」の精神は継承することも、コピーすることもできるものだ。かわいらしい福原愛は、こうした心温まるアイコンを我々に示してくれたと言えよう。(翻訳・編集/山中)

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