中国人留学生と家族を狙う「エア誘拐詐欺」、外交部が注意喚起―中国メディア

Record China    2020年7月11日(土) 10時40分

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8日、中国新聞網は、中国人留学生を狙った「エア誘拐」詐欺事件が多発していることについて、外交部が注意喚起していると伝えた。写真は日本の警察。

2020年7月8日、中国メディアの中国新聞網は、中国人留学生を狙った「エア誘拐詐欺」事件が最近多発しており、外交部が注意喚起していると伝えた。

記事によると、公安局や検察などをかたって中国人留学生をだまし、実家との連絡を遮断させ、誘拐を装って実家に身代金を要求する「エア誘拐詐欺」の事件が多発しているという。

記事は実際に起こったケースを紹介。今年6月19日、某国の中国大使館に「留学中の娘が誘拐され、300万元(約4600万円)」の身代金を要求されている」と中国国内の両親から救助を求める連絡が入った。誘拐犯は娘の微信(WeChat)アカウントで「1時間以内に」「あと30分待つ」などと何度も身代金を催促し、娘の助けを求める声の録音データを送り付けて脅迫してきたという。

両親の証言では、娘が「パートナー」と起業するためにネットを通じて高利貸しから50万元(約766万円)を借りたところ、「パートナー」が金を持って失踪してしまったため、娘は同級生たちから金を借りて返済にあてていた。話し合いにより、両親が娘の返済に協力することになっていたが、19日になって娘と連絡が取れなくなり、誘拐犯からの脅迫電話を受けたため、大使館に連絡したという。中国大使館の要請で現地警察に捜査本部が立ち上げられたが、両親の証言などを基にすると高利貸しが絡んだ誘拐事件にしては疑問や矛盾が多く存在することから、当局は詐欺事件へ捜査方針を転換。20日に女子留学生を保護し、事件は解決した。

解決後、女子留学生は自分に起きたことを証言。6月5日、上海の公安当局をかたる今回の犯人から「マネーロンダリングに関与した疑いがある」「保釈金27万8000元(約426万円)を払わなければ刑務所に送る」との連絡を受けた女子留学生は、「他人にこの件を口外しないこと」「『Skype』による24時間監視」「勝手に部屋を離れないこと」などの犯人の要求を受け入れ、両親に「高利貸しから借りた」などとうそをついた。両親と相談したことを知った犯人から要求され、女子留学生は自分からホテルに移り、外界との連絡を一切遮断したのが19日の誘拐事件の真相だという。

記事は最後に「公安や検察などをかたって、捜査協力の名目で口外を許さず、金銭をだまし取るよう仕向けるやり方は目新しい手法ではない」とし、「留学前の防犯教育として『七不一要(電話を取らない、折り返さない、連絡先を漏らさない、パニックにならない、沈黙しない、送金しない、ぼんやりしない、通報する)』に留意すること」「普段から双方向のコミュニケーションを取ること」「助けを求めて損失を最小限にとどめること」の3つが重要だと述べた。(翻訳・編集/原邦之

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