新型肺炎による経済的打撃を懸念する台湾と香港―中国メディア

Record China    2020年2月12日(水) 9時50分

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11日、環球時報は、新型コロナウイルスの感染が拡大している中、台湾と香港は経済的な打撃を懸念していると伝える記事を掲載した。写真は台湾ドル。

2020年2月11日、環球時報は、新型コロナウイルスの感染が拡大している中、台湾と香港は経済的な打撃を懸念していると伝えた。

記事によると、台湾メディア・聯合新聞網は「運行停止の航空便が増え続けており、2月末までに台湾の航空会社の三大ドル箱路線のうち、2位の中国路線と3位の香港・マカオ路線だけで600以上のフライトが停止するほか、その他の路線でもキャンセルや変更が相次いだため、合わせて700以上のフライトがキャンセルになる。運営コストが高い航空会社にとって、この打撃は昨年の2回にわたるボイコットより痛手になる」と伝えた。

その上で、「観光業では、中国人観光客がゼロとなり、香港人とマカオ人も14日間の隔離が必要であるため、訪台者数が大幅に減少している。また、他の外国人旅行者の数も明らかに減少しており、旅行会社やホテル、航空会社は非常に苦しい状況になっている」と紹介。マリオットホテルの劉文治(リウ・ウェンジー)董事長は、「新型コロナウイルスの問題が起きて以降、キャンセルの電話が止まらず、業績は3分の1になった」と述べているという。

行政院政務委員の張景森(ジャン・ジンセン)氏は、「新型コロナウイルスが6月まで続くと、観光業の損失は1800億台湾ドル(約6584億円)に達するだろう」との見方を示した。しかし業界では、旅行会社、ホテル、観光バス、免税店、各種売店、飲食業などを含めると、全体での損失は2000億台湾ドル(約7315億円)を超えると見ているという。このため、記事は「倒産の波が出現したら、その影響は個別の業者のみならず、多くの従業員も失業して生計が成り立たなくなる恐れがあり、社会問題になる」としている。

このほか、香港が受ける影響も甚大だと紹介。ポール・チャン(陳茂波)財政官は9日、「新型コロナウイルスが香港経済に与える影響は、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の時を上回る可能性が高い」との見方を示した。

また、「香港の就職市場は大きなプレッシャーに面しており、今月中旬に発表される最新の失業率は、昨年第4四半期の3.3%より高くなる見込み」と記事は紹介。旅行業と小売業の弱さが香港経済全体に与える影響は大きく、企業も従業員も収入が大幅に減少し、資金繰りが悪化する可能性があるという。(翻訳・編集/山中)

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