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トラック事故で散乱した積荷に「いただけ、それっ!」と群がる中国人、憂いの論説掲載も、特段の対策は打ち出せず―中国

配信日時:2018年9月6日(木) 13時30分
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四川在線は4日、トラック事故が発生すると周辺住民などが集まり、積荷を持ち去る事件が相次いでいることを憂う論説を掲載した。写真は山東省内で発生した、横転したトラックから人々が積荷の桃を持ち去る様子。

四川省メディアの四川在線は4日、トラック事故が発生すると周辺住民などが集まり、「いただけ、それっ!」とばかりに積荷を持ち去る事件が相次いでいることを憂う、江蘇省在住のジャーナリスト、胡建兵(フー・ジエンビン)氏の署名入り論説を掲載した。しかし、同文章も目新しい対策は示せていない。

論説はまず、山東省徳州市で8月31日に発生した、トラックと乗用車の事故を振り返った。トラックは横転し、積荷の約5トンのモモが周囲に散乱した。すると周辺住民が集まり始め、モモを持ち去り始めた。その後に到着した警察官と、まだモモを拾い集めていた年配の女性が口論になり、女性は警察官に「私が法を犯したのかい?」などと食ってかかったという。

論説は、事故を起こした自動車の積荷を勝手に持ち去る事件が相次いでいると紹介。持ち去られた物もリンゴ、ミカン、飲料、米、活魚、石炭、豚、さらには災害救援物資が持ち去られた例もあると論じた。

原因としては「昔とは人の心が変わってしまった」「国民の民度が憂うべき状態」「道徳の欠如」「法律意識の薄さ」「群集心理」などさまざまな見方があるとした上で、論説は「関係当局が法の普及をさせられないでいる」ことが原因と主張した。

さらに、一部の人の中に「法不責衆」の考え方が残っているとも指摘。「大勢でやれば法律は責任追及ができない」の意で、「私ひとりがやっているのではないから、私ひとりが責任を問われることはない」との考えとなり、「いただかねば損」との気持ちが発生して、大勢が持ち去り行為に及ぶと論じた。さらに、散乱した品物を持ち去った人が羞恥心を見せないどころか、大喜びしていると指摘した。

これまでの「散乱した積荷持ち去り事件」では多くの場合、現場につめかけた周辺住人などがあまりにも多く、警察官の持ち去り阻止が困難だった。論説は、発達した科学技術を活用せよと主張。例えば、携帯電話などを用いて写真撮影をすることで、持ち去りをした人に対して「ひとり残らず、責任を追求せよ。ひとりも逃してはならない」などと論を進めた。

論説は、「法律があるのだから、真剣に執行すべきだ。群衆の略奪が蔓延していることを抑止するには、違法行為に対しては必ず責任を追及との旗印を高く掲げねばならない」などと、繰り返し主張した。

胡氏と同様の主張は、これまでも多く発表されてきた。もちろん警察側も手をこまねいているのではなく、取り締まりや事後の摘発を行っている。しかし、トラックなどの事故発生時の積荷持ち去りは後を絶たない。残念ながら胡氏の主張も、とりわけ有効とは思えない。

同様の事例が続く原因を理解するには、「上有政策、下有対策(上に政策あれば、下に対策あり)」の言い方で象徴されるような、「統治する側と統治される側は利害が根本的に対立するものであり、統治される側としてはあらゆる手段を駆使して、統治の網をくぐり抜け利益を確保することが必要」という、中国人に極めて強いとされる意識構造を改めてよく考える必要がありそうだ。(翻訳・編集/如月隼人

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