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北朝鮮帰還の第一陣出発から60年、「日本の過去史を問題視するなら北送の謝罪要求が先決」と韓国紙

配信日時:2019年12月15日(日) 6時30分
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1959年に始まり、在日韓国人らが日本海を渡った北朝鮮帰還事業。韓国紙は「国家犯罪」と非難し、韓国政府に対し「日本の過去史を問題視するなら、北送の謝罪を要求するのが先決では」と訴えた。写真は北朝鮮。

60年前の1959年12月14日、北朝鮮帰還事業の第一陣として在日韓国・朝鮮人らを乗せた船が新潟港から出発した。84年までの25年間に約9万3000人が日本海を渡った事業を韓国紙は「国家犯罪」と非難。韓国政府に対し「日本の過去史を問題視するなら、在日韓国人の北送について反省と謝罪を要求するのが先決ではないか」と訴えた。

帰還事業は朝鮮総連が“地上の楽園”に帰ろうと宣伝して主導した。金正恩・朝鮮労働党委員長の母親は大阪生まれの在日朝鮮人二世で帰還者の一人とされる。

朝鮮日報は論説委員名のコラムで北朝鮮に向かった人たちについて「そのほとんどが南韓(現在の韓国)の出身で、北朝鮮には血縁も知人もいない人々だった」と説明。「彼らを待ち受けていたのは、日本での民族差別をはるかに超える階級差別と人権侵害だった。『不穏分子』『日帝スパイ』と呼ばれては弾圧を受け、多くの者が強制収用所に送られ、やがて消息を絶った」と述べた。

帰還事業の背景としては「事業が始められた当時、北朝鮮は韓国戦争(朝鮮戦争)による極度の労働力不足を解消するため、そして日本政府は社会の最下層民である在日韓国人に対する治安負担と財政負担を減らすために、両国政府は互いに手を取り、背中を押し合った」と振り返った。

コラムは「これに関わった日本人たちは、金日成主席が率いる北朝鮮がまさか生き地獄であるとは夢にも思わなかった、と主張する。しかし、現在公開されている国際赤十字社の文書には日本政府の偽りと欺瞞(ぎまん)だけが赤裸々に記載されている」と指摘。「日本政府が北送を決めた当時の首相である故岸信介氏は安倍晋三首相の母方の祖父に当たる。文書によると、岸元首相は『南朝鮮の反発を避けるために、国際赤十字社の協力が絶対的に必要だ』と発言したという。『北送事業』に人道主義というオブラートをかぶせるためだった」と断罪した。

さらに「小泉純一郎元首相の父である故小泉純也議員は『在日朝鮮人帰国協力会』の代表委員の資格で北送をたきつける中心的役割を果たした」と言及。「日本の左派知識人とすべてのメディアが相づちを打った。初の北送船が北朝鮮に向けて出港してすぐに手紙が途絶えるなどの事態が発生したものの、日本政府はむしろ北朝鮮政府に北送の規模を1週間に1000人から1500人に増やすよう要請している」と続けた。

その上でコラムは「北送は冷戦時代の自由陣営から共産陣営に異民族を追放した唯一のケースだ。『人種の清掃』と何ら変わらない国家犯罪との指摘もある。終戦前の日本軍による慰安婦や徴用工の問題には怒りをあらわにしながらも、戦後に行われた9万3000人の在日韓国人の北送については、なぜ口を開こうとしないのか」と韓国政府を指弾。「韓国は国家的な『恥』の記憶を葬り去ってしまった」と嘆いた。(編集/日向)

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