猛暑の韓国で大流行のハンディー扇風機、実は危険なものだった?=韓国ネットは楽観的

Record China    2018年8月19日(日) 18時30分

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韓国で生活必需品となっているハンディー扇風機が、爆発や火災の恐れがあるとして、官公庁では持ち込みが禁止される事態となっている。写真はソウル庁舎。

日本と同じく猛暑が長引く韓国では、手に持つ携帯型の扇風機が生活必需品となっている。しかし最近、そのハンディー扇風機の安全性に関する論議が広がりつつある。16日付で韓国・アジア経済が報じた。

記事によると、現在、韓国政府のソウル庁舎などの主要官公庁では、安全上の理由から、出勤時に庁舎の入り口で、規定のスタンド型扇風機を除く卓上型扇風機とハンディー扇風機を一括回収、退勤時に返却するという措置がとられている。これは、上記の扇風機の中に安全性が確認されていない未認可のバッテリーが搭載された製品があると判明したためだという。他の官公庁や学校でも、同じ理由でハンディー扇風機の搬入が禁止されている。

ハンディー扇風機の規制が強化されるようになったのは、昨年5月に、京畿道坡州の小学校の教室でハンディー扇風機が爆発し、児童2人が軽いやけどを負い、11人が煙を吸って病院に搬送される事故が発生してからだという。韓国消費者院によると、昨年発生したハンディー扇風機の事故は33件で、そのうちバッテリーの爆発、火災、過熱事故は20件に上る。

過去の扇風機に起因する事故は、ほとんどが不注意により指やその他の異物がプロペラファン内部に入るというものだったが、最近ではハンディー扇風機の爆発事故が増えている。一般的なスタンド型扇風機は、風量を最も強く設定しても使用電力が40~50ワットの間で、エアコンの10分の1にも満たない上、耐久性が非常に強いため、長時間使用しても爆発や火災事故は容易に起こらない。

しかし、ハンディー扇風機は携帯性向上のためにバッテリーの大きさや重さの制約が多く、外部の厳しい暑さの下で長時間使う場合には、爆発の危険性は大きくならざるを得ないのだという。早く充電するために高速充電器で充電する際にも、過熱の恐れが高くなり、注意が必要とのことだ。

また、メーカーすら分からない不良品が数多く売られており、事故の危険がさらに高まっているという。昨年5月に坡州で爆発事故を起こしたハンディー扇風機も、正規品ではない中国製のコピー製品で、メーカー、販売会社も不明なものであった。

韓国行政安全省は、昨年からハンディー扇風機を購入する際は安全基準を確認し、KCマーク(韓国政府が認定する国家統合認証マーク)、電磁波適合登録番号、バッテリー安全性認証番号の3つがすべて表記された製品のみを使用するよう指示している。とはいえ記事では、これらをいちいち確認するのは難しい上、ハンディー扇風機はサイズが小さく低価格で、路上販売やネット通販などさまざまな経路を介して簡単に購入することができるため、不良品を取り締まるのは容易ではないとしている。

これについて韓国のネット上では、「怖いからもう使わない」といった、ハンディー扇風機の使用をやめようとする声が散見される一方で、「海外の不良品が輸入される時点で防げばいいのでは?」「そんなこと言ったらスマートフォンだって長時間使っていたら爆発するよ。どんな電化製品だって同じ」「爆発する危険があるとしても私は暑いから使い続ける」という、ハンディー扇風機を手放そうとまでは考えない楽観的な声が多数見受けられた。(翻訳・編集/右田)

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