中国のパンダ保護への投資は驚くほど大きな利益をもたらす―香港紙

Record China    2018年8月7日(火) 9時10分

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6日、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、「中国のパンダ保護への投資は驚くほど大きな利益をもたらす」と報じた。写真は成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地。

2018年8月6日、米華字メディアの多維新聞によると、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、「中国のパンダ保護への投資は驚くほど大きな利益をもたらす」と報じた。以下はその概要。

ジャイアントパンダとその生息地を保護することは費用がかかる。だが国際的な動物学者グループの研究によると、金銭的リターンは、コストの10~27倍になると推定されるという。これは、長い間議論されてきた話題、年間2億5500万ドル(約283億円)にも上る中国のこの分野への投資について行われた最初の量的研究だ。中国科学院の野生生物保護研究者、魏輔文(ウェイ・フーウェン)氏は「私はいつも、ジャイアントパンダを保護する費用と利益を定量化したいと思っていた」と話す。

先週の学術雑誌「カレントバイオロジー」に掲載された研究によると、2010年に中国のジャイアントパンダ保護区は、観光や海外動物園への貸出などで7億900万ドル(約788億円)を生み出した。これに加え、この地域の住民や野生動物により良い環境を提供するための生態系の改善から19億ドル(約2114億円)が得られた。これらの2つの数値を合計し、2億5500万ドルのコストを引くと、2010年のジャイアントパンダ保護による収益は約23億ドル(約2559億円)にも上る。

ある種を救うために何百万ドルもの資金を注ぐ価値はないと主張する人もいる。だが魏博士の研究について「こうした収益を人々が理解しやすいように示してくれた」と評価する声も出ている。

ジャイアントパンダは、人間を魅了する生物であり生態系保全の上でも重要な位置にある「象徴種」に選定されている。ジャイアントパンダ保護区は、他の種類の野生生物を助けるだけでなく、作物を栽培して家畜を飼育したい地元の人々をも助けることができる。

成都にあるジャイアントパンダ繁殖研究基地の入場料は58元(約940円)だ。だがこの観光収入はジャイアントパンダ保護プログラムによる収入の3分の1に満たない。ジャイアントパンダが世界の文化に与える影響力は、写真や映画、ブランドロゴ、ビデオゲームなどより大きなイメージで見ることで正しく評価される。研究によると、2010年にジャイアントパンダが生み出した文化的価値は69億ドル(約7679億円)と推定される。これは中国のジャイアントパンダ保護への年間投資額の27倍に相当する。(翻訳・編集/柳川)

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