中国の各大学が創意工夫あふれる合格通知書―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月28日(土) 1時50分

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現在、中国の各大学は合格通知書を次々に発送しており、それを手にした合格者がSNSなどで披露している。

現在、中国の各大学は合格通知書を次々に発送しており、それを手にした合格者がSNSなどで披露している。一部の大学は新入生に向けて、工夫を凝らした通知書を挨拶替わりに送り、文化的で気質の高い学校であることをPRするほか、新入生に対する期待を表している。

▼手にした人を感動させる完全手作りの清華大学の合格通知書

北京市の清華大学では今年、教師と学生が協力し、開くと同校のシンボルでもある校門・二校門が飛び出す仕組みの合格通知書を作成し、ネット上で話題となった。その立体的な二校門は手作りで、レーザー彫刻、切り取り、組み立てを経て、ポップアップカード風の合格通知書となっている。清華大学のシンボルでもある「二校門」は1909年に建てられ、同校の100年以上の歴史を見届けてきた。

職人技で作られたこの合格通知書は、清華大学美術学院の2018年度修士課程卒業生・管玉磊さんがデザインを担当し、レーザー彫刻、切り取り、組み立てなどは、同校の学生らが行った。

▼木版印刷と再生紙を採用した最も環境にやさしい合格通知書

北京語言大学の今年の合格通知書は「中国風」を際立たせており、外観には伝統文化の色濃い青銅紋の要素や中国らしい赤色を盛り込んでいるほか、製作過程でも、中国の無形文化遺産・木版印刷を採用した。また、環境にやさしい再生紙を使い、「環境保護」というコンセプトを際立たせた。この合格通知書には校訓が書かれており、新入生が気持ちを引き締めることができるようになっている。

▼360グラムと「重み」あり「世界に一つ」の封蝋で封された合格通知書

対外経済貿易大学の今年の合格通知書は、非常に上品な雰囲気が漂っている。この合格通知書には、入学手続きに必要な資料も入っている。カバーは特殊な紙で作成され、その重さは360グラム。どっしりと重みのある質感となっている。

この合格通知書のカバーの表の文字はUV印刷を利用した金箔となっており、中国で縁起がいいとされるワインレッドと組み合わされて、全体的に高級感が出され、非常にエレガントな仕上がりとなっている。

カバーの右下には、丸いワインレッドの同校の略称「UIBE」のスタンプが刻まれ、16世紀に重要な文章を密封して保存しておく際に用いられた封蝋(ふうろう)のスタイルを「再現」した。アンティークな封蝋を使うことで、合格通知書が新入生にとってとても重要なもので、それを受け取った時に、人生の新たなページをめくるという気分が感じられるようになっている。

「UIBE」の封蝋は、職人が一つ一つ手作りで製作している。そのため、どれもが「世界にたった一つ」の封蝋で、同校の「世界にたった一人」の学生一人ひとりの個性を尊重するという思いが込められている。

▼4種類のデザインの「入学ガイド」それぞれにカード16枚

最も目を奪われるのが北京林業大学の合格通知書で、同大学は、デザインを得意とする教師がデザインを担当し、「信念の種」をテーマにした合格通知書を作成した。その色調は深緑、ローズゴールド、シルバー。その形は、天は円く、地は方形であるという古代中国の宇宙観「天円地方」を象徴している。通知書のデザインは4種類あり、合格者はそのうちの一つを受け取ることになる。

▼最も現代的なARを駆使した合格通知書

合格通知書は通常「一枚の紙」であるものの、例年と違い西北工業大学は今年、AR(拡張現実)技術を駆使した。

スマホのアプリで合格通知書に盛り込まれたQRコードをスキャンすると、同校の情報を見ることができる。通知書を受け取った合格者は、微信(WeChat)を使ってQRコードをスキャンし、「暢玩AR」をフォローし、アプリ「西工大増強現実」をダウンロードして、それを使って通知書の裏表をスキャンすると、同校の歴史や学科の特徴などを見ることができる。

▼ワインレッドに現代的な字体を使いミステリアスな合格通知書に

北京理工大学の今年の合格通知書は便箋を主体とし、アンティークな封筒に通知書が入っている。

封筒にはクラフト紙が採用され、時間の質感を際立たせ、「スタンプ」を使った封かんの概念を盛り込むことで、儀式的な雰囲気を醸し出している。また、植字デザインには中国と西洋の文化を組み合わせ、全体的に若者好みのオシャレなデザインとなっている。また、ワインレッドに太目の字体を採用することで、「中国共産党が設置した初めての理工科大学」という独特の質感を出している。

さらに、通知書のカバーには、延安、大学のメイン校舎、コクチョウ、戦車、五輪の花火、スマートロボット、同校の卒業生が開発した早期警戒管制機KJ~2000など、同大学が国に対して寄与したものがデザインされており、ミステリアスな内容となっている。

▼テクノロジーを駆使した竹紙を採用した浙江農林大学の合格通知書

浙江農業大学の合格通知書は7月5日の時点で確認作業が行われている段階だった。この合格通知書の原材料は竹で、同大学が自主研究・開発した薄い竹紙を作る技術を使って製作、印刷が行われた。関連の技術は、中国国家技術発明賞二等賞を受賞し、「史上最もテクノロジーを駆使して製作された合格通知書」と呼ばれている。

▼ベテラン教授約10人が手書きで仕上げた最も心のこもった合格通知書

ネットユーザーの間で、「一番心がこもっていて、コレクトする価値がある合格通知書」と称賛されているのが陝西省師範大学の合格通知書で、ベテラン教授約10人が自ら筆を取り、1週間かけて仕上げられたもの。最高齢の教授は85歳だ。その他、教師や学生の代表も手書きの合格通知書作成に参加した。同大学では、12年連続で合格者に手書きの合格通知書を送っている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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