なぜ1万円札には福沢諭吉が描かれているのか―中国メディア

Record China    2018年7月18日(水) 5時50分

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15日、騰訊は、なぜ1万円札の肖像は福沢諭吉なのかについて分析する記事を掲載した。写真は1万円札。

2018年7月15日、中国メディア・騰訊は、なぜ日本の最高額紙幣である1万円札には福沢諭吉が描かれているのかについて分析する記事を掲載した。

記事は、明治元年から今年で150周年となることに言及し、「福沢諭吉は明治維新と関係のある人物。中国人にも広く知られており、広義の意味での明治維新期間中における最大の啓蒙思想家だ」と紹介した。

そして、代表的な著作には「学問のすすめ」、「文明論之概略」、「福翁自伝」などがあり、1872年に初編が出版された「学問のすすめ」は、学生を読者対象として、初編の発行部数が約20万冊、偽物も含めると22万冊は販売されたと言われており、当時の日本の人口からすると160人に1人が初編を読んだことになると紹介。「17編の合計発行部数は約340万部に達し、全国に流布した」と、その影響力の大きさを伝えた。

その上で、「学問のすすめ」は2つの原理について説いていると説明。「1つは、人が平等であるということ。平等であるから自由独立できるとしている。もう1つは、国は平等であるということ。つまり独立のことで、平等は個人のことのみならず国家のことでもあり、その両者には関係があるので『一身独立して一国独立す』であると主張した」などと紹介した。

また、「文明論之概略」については、「50歳以上の読者を対象としており、発行部数は数万部に及び、高齢者から多くの高い評価を得、西郷隆盛も一読して子弟に読ませた」と紹介。同作でも2つの原理を説いているとし、「1つが文明の必要性、つまり人民の知恵と徳の向上。もう1つが国の独立である」と分析。「対外的に独立を実現するには国内がまず文明的にならなければならず、国の独立こそが目的で国民の文明はその手段だとしている」と解説した。

最後に記事は、「福沢諭吉は死後に土葬されたが、1977年に福沢家が改葬した。その際、墓地を4メートル掘ったところで棺が見つかり、中は地下水に浸った状態でミイラ化した遺体が横たわっていた。一部の人は欧州に倣って国家遺産として永久保存しようと訴えたが、遺族および多くのファンは偉人のこのような姿を見たいとは思わず、火葬した。もしミイラ化した福沢諭吉が残っていたら、恐らく1万円札の肖像とするのには相応しくなかっただろう。あるいは、著作には『帝室論』や『尊王論』などがあり、保守派から敬慕されていることから、日本の最高額面紙幣に30年以上も使用されているのかもしれない」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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