中国空母の次期戦搭載闘機、ステルスFC-31ベースに開発か=現行のJ-15には「欠陥機」との評価も

Record China    2018年7月9日(月) 8時40分

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中国が、開発中のステルス戦闘機であるFC-31をベースに新型艦上戦闘機も開発する可能性がある。現行機のJ-15には問題が大きいため。J-15ついてはこれまで、「欠陥機」と指摘する報道もあった。

中国メディアの参考消息網は6日、香港メディアのサウス・チャイナ・モーニング・ポストを引用しながら、中国は現在の空母搭載戦闘機J-15(殲-15)の後継機として、開発中のステルス戦闘機FC-31をベースに開発しようとしていると報じた。J-15についてはこれまで、「欠陥機」とする報道もあった。

記事によると、中国海軍関係者が、中国は日増しに高まる海外における利益の防衛のため少なくとも4つの空母打撃群(空母艦隊)を形成してようとしており、現行のJ-15に代わる艦上戦闘機が必要と述べた。新たな艦上戦闘機は開発中のFC-31でよいとした。FC-31は2012年に初飛行に成功したステルス戦闘機で現在も開発が続いているとみられる。J-15に比べて小型で重量も軽い。

事実とすれば、中国は改めてFC-31の「艦上戦闘機版」の開発を急ぐことになる。中国海軍の別の高官も、J-15の後継機を開発中と述べたという。

参考消息網は、新たな艦上戦闘機の開発は非常に緊迫していると紹介。中国で造られた一部戦闘機はエンジンと設計に問題があり、J-15の場合は操縦システムにも不安定な面があるからという。

参考消息網はJ-15についてそれ以上言及しなかったが、引用元のサウス・チャイナ・モーニング・ポストはさらに詳細に論じている。まず、J-15はロシアのSu-33を原型として開発されたが、Su-33は初飛行が30年前の1987年であるなど旧式化している。J-15は武器搭載時の離陸重量が33トンであるなど、現役の艦上戦闘機としては世界で最も重いという。

また、J-15が2年前に起こした重大事故も操縦システムの不安定さが背景にあったと紹介した。2年前の事故とは、2016年に陸上基地への着艦シミュレーション中に起こった事故を指す。タイヤが接地すると同時にパイロットが電気系統故障と報告した。その直後に機体はコントロールを失い機首が急激に上昇。パイロットは姿勢を戻そうとしたが機首は上がり続けた。機体が約80度まで傾いたところでパイロットは機外に射出され地上に落下。機体は尾部が接地して爆発大破し、パイロットは死亡した。

J-15については2016年にも欠陥機だとする報道があった。カナダで発行される華字・英字軍事情報誌「漢和防務評論」が、同時点において量産から足掛け4年になるのに、生産機数がパイロット養成に必要な機数を大きく下回る20機未満であるのは不自然と指摘。さらに稼働率も極めて低く、空母運用のために必要な艦内における修理作業も行われた形跡がないと指摘した。

FC-31は瀋陽飛機工業集団が自己資金で開発したとされるステルス戦闘機(検証機)。開発当初から輸出を目指したとされるが、これまで契約に至った事例はない。(翻訳・編集/如月隼人

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