交通事故で胸部に深刻な負傷=担当医の機転でSNS利用、国境越えた専門医の連携で救命成功―中国

Record China    2018年6月18日(月) 5時30分

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搬送されてきた患者は交通事故で胸部に重傷を負っていた。医師は判断に迷った。何から手をつければよいのか。そこで、専門医によるSNSにメッセージを送った。すると、国境を越えてアドバイスが送られてきた。

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浙江省杭州市の富春江大橋で2日、乗用車1台がガードレールに衝突する事故が発生した。乗っていた女性はガードレールが胸に突き刺さる重傷を負った。女性は富春江第一医院(病院)に搬送された。

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治療に当たった馮医師にとって、事態の深刻さは一目瞭然だった。傷口には雑物が多く入り込んでいた。ただちに消毒しないと深刻な感染を引き起こす。一方で、肋骨(ろっこつ)の状態も深刻で生命に危険が及んでいる。馮医師は何から手をつけるのか一瞬、迷った。その時、思い出したのがSNSの「胸有成竹」という胸部外科の専門医によるグループだ。全国各地の専門医約500人が登録している。

馮医師は「胸有成竹」に向け、写真を添えて自らが直面している事態を説明し、意見を求めるメッセージを送信した。

最も助かったのは、台湾高雄栄民総医院の唐逸文教授の支援だった。唐教授はちょうど、オーストラリアで開催された胸部外科についての研究会に出席していた。唐教授は馮医師から送られてきた画像をただちに研究会会場のスクリーンに投影し、各国の専門家の意見を求めた。

専門家らのアドバイスは、傷口の洗浄と肋骨をまずは現状位置で固定する手術を同時に進めることだった。そうすれが感染症のリスクを抑えられ、現在の最も困難な局面を乗り切れるとの意見だった。

手術は成功した。馮医師は「胸有成竹」に対して「患者を集中治療室に移しました。現在のところ、機器の補助で呼吸しています。生命状態は安定。血液の各指標も安定。体温は正常。条件が整えれば、呼吸補助の機器を取り外します」などと報告した。「胸有成竹」のメンバーからは次々に祝福や称賛のメッセージが寄せられた。

馮医師は、全世界の専門医から自分が担当した患者にアドバイスをもらったのは初めてであり、効果的であることが分かったとして、今後もアドバイスをいただきたいと述べた。(翻訳・編集/如月隼人

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