金正恩氏がシンガポール入りに利用した中国旅客機、「費用は中朝どちらが?」に報道官は回答せず

Record China    2018年6月12日(火) 8時0分

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中国外交部の耿爽報道官は記者会見で、トランプ米大統領との会談のためにシンガポールに到着した北朝鮮の金正恩氏が利用した中国国際航空の旅客機の「費用は中朝のどちらが?」の質問についての回答を避けた。

中国外交部の耿爽報道官が11日に行った定例記者会見では、トランプ米大統領との会談のために10日にシンガポールに到着した北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が中国国際航空の旅客機を利用したことについて、繰り返し質問が出た。「費用はどちらが出したのか」の問いに、耿報道官は回答しなかった。

金委員長は5月に中国・大連を訪問した際に利用した自国保有の党・政府専用機は、旧ソ連で開発されたイリューシン62(Il-62)だ。Il-62の初飛行は1963年で運用開始は67年。生産は1993年に終了している。航続距離は5000キロメートルで、北朝鮮の平壌(ピョンヤン)からシンガポールまでの距離の約4800キロメートル以上はあるが余裕に乏しく、長距離飛行の経験もなく、さらに旧式の機体であるなど不安が大きいことから、シンガポール行きに際して金委員長は搭乗しなかったと見られている。

10日には、まず北京を早朝に出発した中国国際航空のB-747が平壌に到着し、午前8時半ごろに平壌を出発して中国上空を南下してシンガポールに向かった。平壌からは中国国際航空機とは別に北朝鮮最高VIP専用機のIl-62と、北朝鮮保有の輸送機であるIl-76がシンガポールに向かった。

11日に行われた中国外交部の記者会見では、金委員長が中国側の航空機を用いたことについての質問が繰り返し出た。耿報道官は「朝鮮(北朝鮮)側の求めにより、中国の航空会社が朝鮮代表団がシンガポールに向かうためのサービスを提供した」と説明。続けて「朝鮮側の求めだったのか、中国が主導的に提供したサービスだったのか」との質問が出ると、「あなたは私が今言ったばかりの回答を聞かなかったのか?」といらだちを示し、「朝鮮側の求めだ」と述べた。

記者側からはさらに、「その航空機についてですが、中国側が朝鮮側に(無償で)貸与したのですか。それとも中国側はチャーター機として関連費用の支払いを受けたのですか」と、「はぐらかさないでほしい」との念を押した質問が出た。

耿報道官は「私の回答は先ほどと同じだ。朝鮮側の求めに応じて、中国の航空会社が朝鮮代表団がシンガポールに向かうためのサービスを提供した」と述べ、費用問題については触れなかった。(翻訳・編集/如月隼人

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