韓国の人気女優を襲った医療事故、韓国社会の“理不尽な実態”が浮き彫りに

Record China    2018年4月29日(日) 9時0分

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26日、韓国メディアによると、韓国で女優のハン・イェスルが経験した医療事故をきっかけに、これまで被害者に責任を押し付けていた「医療事故の理不尽な構造」を改善しようという声が高まっている。資料写真。

2018年4月26日、韓国・ノーカットニュースによると、韓国で女優のハン・イェスルが経験した医療事故をきっかけに、これまで被害者に責任を押し付けていた「医療事故の理不尽な構造」を改善しようという声が高まっている。

ハン・イェスルは20日、自身のSNSに手術部位を撮影した写真とともに「脂肪腫除去手術を受け、医療事故に遭った」とし、「手術から2週間経過しても病院から補償の話はなく、毎日治療に通う私の心はボロボロになっていく」とつづった。

これを受け、手術を執刀した病院側は翌日の21日に「ハン・イェスルの回復を支援し、補償に関して議論している」とする立場を明らかにした。その後、ハン・イェスルは23日にも自身のSNSに「本当に心が崩れる」と手術部位の写真を公開していた。

同問題をきっかけに、韓国大統領府の国民請願掲示板にはさまざまな医療事故を告発する内容とともに、処罰の強化や補償制度など「被害者の保護策づくり」を求める請願が相次いでいるという。

匿名のある医療関係者は「韓国社会での医療事故は起こるたびに患者に不利に作用しており、問題となっている」とし、「実際に医療事故を経験した人の中では、マスコミなどを通じて公の議論にならなければ早く解決しないという認識が強い。これは医療事故の解決策がまだ制度化されていない反証」と指摘。その上で「医療事故関連の法と制度が継続して議論されてきたが、(これらは)政府と国会で解決すべき問題」と強調したという。

市民団体「健康世界ネットワーク」のキム・ジェチョン運営委員は「ハン・イェスルは有名芸能人だから問題になったが、医療事故による死亡事件でさえメディアの光が当たらないケースが頻繁にある」とし、「医療は人の生命と安全を扱うだけに、患者の権利保護のため、非常に厳格で保守的な関連政策や法の改善を行わなければならない」と述べているという。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「米国のように、患者が優先される国にならなければならない」「医師は自分の過失を絶対認めない」「関連法を整備すべき」「腹立たしいのは、こんな状況でも治療を受けなければならないこと」「間違いがあれば、医師本人が自ら認めなければならない」など、医師への不信感とともに、医療事故への法整備を望む声が多く寄せられた。

また「芸能人だから謝罪したんだ」「一般人ならうやむやにされていた」など、芸能人特権に言及する意見も見られた。(翻訳・編集/三田)

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