「日本も米国に歯向かい保護貿易主義の包囲網に」と中国メディア、李克強首相も韓国に強力を要請

Record China    2018年7月7日(土) 16時20分

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米中貿易戦争をめぐり、中国メディアは「日本も米国に歯向かい、保護貿易主義に対する『包囲網』に加わろうとしている」と報道。一方で李克強首相は韓国側に協力を要請したという。写真は米国。

中国メディアの中国網は6日、米中貿易戦争をめぐり「日本も米国に歯向かい、保護貿易主義に対する『包囲網』に加わろうとしている」と報じた。一方で、韓国紙によると中国の李克強首相は韓国側に対して同問題での協力を要請した。一連の報道を見ると、周辺国を巻き込み、米国に対抗しようとの中国の思惑が見え隠れする。

中国網は、報復関税などの一連の米国の強硬策について「欧州連合(EU)やメキシコ、さらにはカナダやインドなど、国力の強弱を問わず『絶対に譲歩しない』『対等の反撃』が、国際社会のトランプ氏に対する普遍的な反応となっている」と主張。「米国に腰を低くしてきた日本も最近、米国のわがままぶりに耐えられなくなってきている」と論じた。

記事は「安倍晋三首相は1日に東京で開かれた日本、中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国など16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の閣僚会合で、米国の保護貿易主義について異例の批判を行った」と指摘。日本メディアを引用しつつ「日本も米国の保護貿易主義に対する『包囲網』に加わろうとしている」との考えを示した。

さらに「米国の保護貿易主義に対応するため、日本はアジアで自由貿易協定を積極的に推進している」と説明。安倍首相はRCEPの閣僚会合で「保護主義への懸念がエスカレートする中、アジアが一致団結し自由貿易の旗を掲げることができるかが、世界から注目されている」と発言したとも紹介した。

記事はその上で、「日本は米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)に多くの国を招こうとしている」とも強調。「日本とEUの自由貿易協定の交渉も進められている。日本政府は各国と積極的に自由貿易枠組みを拡大し、米国の保護貿易主義に対する『包囲網』の構築を急いでいる」との見方を示した。

一方で、韓国の中央日報は6月末、李首相が北京で韓国の経済界関係者と会った際、「中国には『水辺に近い楼閣で月の美しさを楽しめる(近水楼台先得月、地位や立場を有利に使える場合があるの意)』ということわざがある。韓国は近い隣人だ」と強調したと報じた。同発言は、隣国である中国に利益になることが韓国にも良いとの主張と理解できる。李首相は「グローバル保護貿易主義を克服するのに韓国が参加してほしい」と話したという。

同紙は李首相の発言を「米国と中国の間で起きているいわゆる『貿易戦争』で韓国が中国側に立つことを要請したもの」と分析。共同戦線を要求する中国のメッセージに対して韓国側は両国間の通商問題をテーブルに上げ、「中国で行われている半導体反独占調査が公正で合理的に実施されるよう支援してほしい」」などと訴えたという。さらに「(韓国製品などを中国市場から閉め出す)限韓令を解除してほしい」とも求めたが、中国側の反応は明らかにされていない。(編集/日向)

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