コロナで80万の中国人留学生が帰国、中国国内の就職難・給与減が深刻に―米メディア

Record China    2020年9月28日(月) 6時0分

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23日、RFAは、多くの中国人留学生が帰国して就職を希望しているため、中国国内の就職難が深刻になっていると伝えた。写真は中国の学生向けの就職説明会。

2020年9月23日、米ラジオ・フリー・アジア(RFA)は、多くの中国人留学生が帰国して就職を希望しているため、中国国内の就職難が深刻になっていると伝えた。

記事は、「新型コロナウイルス米国による中国人留学生の入国制限で、大勢の中国人留学生が帰国して就職することを余儀なくされている」と紹介。中国の調査によると、今年は昨年比で7割増となる80万人の留学生が帰国して求職している。これに加えて国内約874万人の大学卒業生が就職活動を行うため、中国国内の就職市場は厳しい状況に。激しい競争の中、有名大学の卒業者であっても「以前のような高給は望めない」と記事は伝えた。

アフターコロナの中国の就職状況の厳しさについて、記事は「招商銀行深セン支店の求人を見るとよく分かる」としている。同行が募集しているのは窓口業務担当者だが、清華大学北京大学、人民大学などの有名大学の学生のほか、英インペリアル・カレッジ・ロンドン、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン、南カリフォルニア大学など、米英の有名大学の卒業生までが応募しているという。

中国の金融専門家の賀江兵(ホー・ジアンビン)氏によると、新型コロナや水害、米中貿易戦争などの影響で、今年の中小企業の求人は大幅に減少しており、大学卒業生の就職難を招いている。賀氏は「米国の制裁下、ハイテク企業は大きな影響を受けており、多くの外資が撤退した」と説明。もともと求人が多くないことに加えて外資が撤退し、内資も休業や廃業となっていると言及し、「この先は公務員を目指す人が増えるだろう」との見方を示した。

給与も減少している。4割近くの海外留学帰国者の給与は年収10万元(約150万円)に満たず、この比率は昨年比1割増になったという。賀氏は、「減給は普遍的な現象だ。企業は収益が悪化しているので納税額も増えず、各地方の税収入や財政収入も軒並み減少している」と指摘。「このような状況で給与を増やすことは不可能であり、下がるだけ」と述べている。

賀氏によると、給与が減少しているのは海外留学帰国者だけではない。国内大学卒業者の給与の下がり方はさらにひどく、地域によっては月収3000元(約4万5000円)にまで下がっているという。(翻訳・編集/山中)

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