ロシアが開発中の戦闘機「パクファ」の性能、中国のJ−20より大幅に劣る?―中国メディア

Record China    2017年5月20日(土) 8時30分

拡大

中国メディアの新浪網は18日、ロシアが開発中の戦闘機「パクファ」の性能が自国戦闘機のJ−20よりも大幅に劣るとして「就役させる必要があるのか」と疑問を示す論説を掲載した。

中国メディアの新浪網は18日、ロシアが開発中の戦闘機「パクファ(T−50)」の性能が自国戦闘機のJ−20(殲−20)よりも大幅に劣るとして、「就役させる必要があるのか」と疑問を示す論説を掲載した。

世界主要国の新型戦闘機は2000年ごろから「第5世代」と呼ばれる段階に突入した。最大の特徴は高度なステルス性で、米国のF−22、F−35、中国のJ−20、J−31などが該当する。F−22、F−35、J−20はすでに配備済みだ。ところが航空機産業で歴史と実績を誇るロシアでは、第5世代戦闘機・パクファの開発が遅れている。

記事によると、パクファの9機目の試作機がロシア極東部のコムソモーリスク・ナ・アムーレ航空機工場で試験飛行を行い、画像も出回るようになった。しかし外観面で新たな特徴は見当たらない。

記事は、パクファがミサイルを発射する画像などの公開がまだであることに注目。従来型の戦闘機は大型爆撃機などに比べれば機体が小さい関係で、ミサイルや爆弾を主翼の下につるすことが一般的だった。しかし、機体外の搭載物は相手側のレーダーに容易に探知されてしまう。そこでステルス性を重視する第5世代機ではミサイルや爆弾を機体内のウェポンベイ(爆弾倉)に搭載し、必要に応じて扉を開いて射出する。

中国軍は秘密主義の色彩が強い。しかしJ−20の開発期においても、ウェポンベイを開扉して飛行する画像がインターネットで出回ったことがある。記事は、パクファがウェポンベイを開扉する様子が確認できないのは「秘密主義により非公開とするのは恐らくは不合理」と分析。ウェポンベイ開発で技術面の困難を克服できていないとの見方を示した。

記事によると、ウェポンベイを開扉してミサイルなどを射出し、再び閉扉する際には精密機器であるミサイルや懸架装置にかかる気流や加速度の問題を解決せねばならない。ロシアメディアは2016年時点で「すでに解決した」と報じたが、新浪網は「現在まで画面による証拠が出ていない。信じ難い」と論じた。

さらに、パクファは設計全体においてもステルス性に大きな問題を抱える可能性があるとも指摘する。中国はかつて、ロシアが計画していたステルス戦闘機MiG−1.42の実証機について一部データを入手していたとされる。記事は、ロシア側は中国のJ−20の性能を「強化版MiG−1.42」程度に認識していたが、J−20のデータ入手後は「パクファはF−22だけでなくJ−20と比べても第5世代機として劣る」として、ロシア軍のパクファ評価が大幅に低下したとの見方を紹介した。

また、中国で長年にわたりロシアの航空技術を観測してきた専門家の1人もパクファについて「ロシアの技術蓄積が機体に生かされていないのは明らか」などとして、同機開発における保守性には「驚いてしまう」と述べたことも伝えている。

記事は米ソ冷戦期に、米国が新主力戦闘機を就役させてから一定の時間が経ってからソ連は対抗機を就役させたと指摘。1960年就役の米F−4に対抗したMiG−23(67年初飛行)、76年就役のF−15に対抗したSu−27(86年就役)を挙げ、パクファはすでに運用されているF−22には対抗できないと主張。すでに運用が始まっている機種への後発対抗機としても意義が乏しいとの見方を示した。

最後に、ロシアにおける今後の戦闘機運用について、頼りにならないパクファに装備を追加しながら数十機を生産して、当てにならないとは言っても重要な場面で投入する一方で、「5.75世代」の新たな戦闘機の開発に注力していく可能性があると論じた。(翻訳・編集/入越)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携