ソウルのベッドタウンで道路が相次ぎ陥没、住民に不安広がる=韓国ネット「安全と言われるとむしろ不安」「建築許可が下りたこと自体がおかしい」

Record China    2017年2月16日(木) 13時10分

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15日、韓国メディアによると、ソウルのベッドタウンとも呼ばれる住宅街の道路で陥没現象が相次ぎ発生し、住民らが不安を募らせている。写真は陥没のあった道路。

2017年2月15日、韓国・ソウル新聞によると、ソウル近郊、京幾道高陽(コヤン)市一山(イルサン)の道路で陥没現象が相次ぎ発生し、住民らが不安を募らせている。

ソウルの北西部に位置し車や地下鉄で1時間ほどの距離にある一山は、いわばソウルのベッドタウン。テレビ局や韓国最大の大型コンベンションセンター「KINTEX(キンテックス)」などもあり、最近では観光客が多く訪れる街としても知られている。

高陽市によると、異変が起こったのは14日午後6時ごろ。一山東区白石(ペクソク)洞にある59階建て2400世帯の住商複合マンション「ヨジンワイシティ」近くのオフィス工事現場で、道路3車線と歩道150メートルにわたって陥没現象が発生し、鉄製の歩道の柵はぐにゃりと曲がってしまった。同様の現象は今月6日、一山新都市の真ん中を通る8車線の大通りでも見られ、3車線50メートルほどの区間に10センチ以上の亀裂が入った。

実はこの付近では、同マンションの建設が始まった2015年、さらには07年、04年、02年など、ビル新築のたびに陥没現象の発生が確認されている。高陽市市民安全課のキム・スオ課長は「今回の現象は土地の掘り起こし工事の際、止水壁部分のミスから地下水が一度に流れ出たことにより発生した」と明らかにしている。

しかし専門家からは付近の脆弱(ぜいじゃく)な地層構造を原因と指摘する声も出ている。同マンション付近は80年前まで漢江(ハンガン)の水が出入りする干潟地帯で、その後堤防ができて畑などに変わったものの、地中には依然として大量の地下水があるのだ。漢江の下流と同水位と推定される地下13〜18メートルの砂利層は潮の干満の影響を受け、秒速8メートル前後の水が流れていることも分かっているという。

中部大土木工学科のキム・チュンホ教授は「一山干潟地域の地層を考慮し、工事費が多少多くかかっても地層に適した工事方法を採択するよう、高陽市が建築認可過程で勧告しなければならない」と話している。

これを受け、韓国ネットユーザーからは「数日前にも別の箇所で地盤沈下したにもかかわらず、市とマンション側はアスファルトで応急処置。市長さん、今は大統領選が問題じゃない。しっかりしてくれ」「大統領選に出馬するとかでしゃばる前に、市の安全対策をしっかりしろ」と高陽市長の対応を求めるコメントや、「この国で安全だと言われるとむしろ不安」「このままだと大変なことになりそう」「一山に住んでるんだけど…陥没現象のあった道路もバスで通るから、気をつけなきゃ」と心配するコメント、「ここに建築許可が下りたこと自体がおかしい」「そもそも高層ビルには向いてない土地。公園のような施設を造ればよかったものを」と嘆くコメントなどが多く寄せられている。(翻訳・編集/松村)

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