中国の高速鉄道、海外進出が本格化、20カ国以上と協議―中国紙

配信日時:2014年10月24日(金) 17時48分
中国の高速鉄道、海外進出が本格化、20カ国以上と協議―中国紙
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22日、中国で先端製造業としての鉄道産業は今年下半期、海外市場進出の豊かな収穫期を迎え、10月に入ってからは特に、良い知らせが続々と舞い込んでいる。写真は中国の高速鉄道。
2014年10月22日、中国で先端製造業としての鉄道産業は今年下半期、海外市場進出の豊かな収穫期を迎え、10月に入ってからは特に、良い知らせが続々と舞い込んでいる。北京青年報が伝えた。

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▼中国北車、1日で2つの好材料

鉄道車両メーカーの中国北車は20日午前、中国北車長春軌道客車股[イ分]公司(以下、「長客」)がBBCジョイントベンチャーと共同で17日、軌間1000mmの客車115両を提供するプロジェクトの契約をタイの国立鉄道会社と締結したことを明らかにした。タイ国立鉄道にとっては史上最大の客車調達契約となり、中国にとってはステンレス1000mm軌道幹線鉄道客車の初めての輸出となる。

長客がタイの幹線鉄道に客車車両を提供するのは今回が初めて。プロジェクトは2013年3月、タイ国家鉄道会社による国際入札が行われ、これに共同で参加した長客と中国鉄建は、世界各国の鉄道車両メーカーと競い合い、技術とビジネスの強みで落札に成功した。

同プロジェクトで納入される車両は総計115両で、等級の異なる寝台車や電源車、食堂車の5車種が含まれる。

中国北車が20日夜に続けて発表した知らせは、高速列車をめぐるものだった。発表によると、完全子会社の「斉斉哈爾軌道交通装備」「大連斉車軌道交通装備」「西安軌道交通装備」「中国北車集団瀋陽機車車両」「済南軌道交通装備」の5社はそれぞれ、中国鉄路総公司と各種の貨物車両の販売契約を締結し、総額は8.44億元(約147億5000万円))にのぼった。また株式保有する子会社の「長春軌道客車」と完全子会社の「唐山軌道客車」もそれぞれ、中国鉄路総公司傘下の各路局と高速列車ユニットの販売契約を締結し、総額は248.76億元(約4346億4000万円)に達した。契約総額は、同社の2013年度の営業収入の26.45%を占めた。

▼海外の鉄道発注、1000億元超

業界筋によると、中国企業が今年年初から獲得した海外の鉄道関連の発注は大まかな計算で1000億元(約1兆7000億円)を超え、現在も20、30カ国と高速鉄道での協力が協議されている。

公開資料から見ても、中国の先端設備製造業を引っ張る高速鉄道産業が全方位的な発展段階に入ったことがわかる。東に向かっては、中国・ブラジル・ペルーの3カ国は大西洋と太平洋をつなげる両洋鉄道で協力することになっており、3カ国共同のワークチームを設けることが提案されている。南に目を向けると、タイの高速鉄道プロジェクトが再開され、タイの軌間が中国との連結に向けて調整されていることは、中国とタイの高速鉄道の協力が一歩前進したことを示している。またインドの巨大な軌道交通市場への進出も進んでいる。西に向かっては、欧州各国と軌道交通の改善で共通認識を達成し、中国南車の製造した高速列車ユニットが初めて欧州市場に進出することになっている。北を見ると、モンゴルとの共同プロジェクト「両山鉄道」(アルシャン・チョイバルサン)が確定しており、中露ハイレベル会談でも中国の高速鉄道プロジェクトの発展が推進されている。

中国工程院の院士で著名なトンネル専門家の王夢恕(ワン・モンシュー)氏によると、中国は今後、他国の高速鉄道建設を支援すると同時に、3本の戦略的な高速鉄道路線を構築する計画となっている。ロシアを通じて欧州につながるユーラシア高速鉄道、ウルムチから出発して中央アジアを通りドイツに至る中央アジア高速鉄道、昆明から出発して東南アジア諸国を連結しシンガポールに達する汎アジア鉄道である。

▼中国高速鉄道の強み「安さ・速さ・ラインナップ」

中国の高速鉄道が海外進出するコア競争力は何か。最も際立つのはコスト面での強みである。南車集団の関係者によると、時速300kmの高速列車ユニットについて言えば、中国製品の価格は海外製品よりも30%前後低い。中国企業は卓越したコスト制御能力を持ち、一方には労働力の低コスト、もう一方には国内産業チェーンの低コストがある。中国は現在、世界で最も整った高速列車ユニットの製造産業チェーンを誇り、海外と同質の部品をより低い価格で調達することができる。

データによると、高速鉄道の建設コストは国外では1km当たり0.5億ドル(約53億4000万円)であるのに対し、中国は0.33億ドル(約35億3000万円)にとどまり、その差は3分の1に達する。工事と車両の2つのコストを総合すると、中国の高速鉄道の建設費用は国外の2分の1から3分の1ですむ。

納期の優位性も軽視できない。アルゼンチンの高速列車ユニットプロジェクトを例に取ると、発注を受けた年内の設計・納品を実現した。中国の高速鉄道列車企業だけしかできない離れ業である。中国の高速鉄道は製品ラインナップも最も揃っており、時速は140kmから380kmまで8種類の等級の製品がある。中国南車は現在、次世代の高速列車ユニットに向け、時速500kmの高速試験車両を研究開発している。

中国はさらに、世界の総走行距離の50%を占める高速鉄道網を持ち、世界最大の運営データバンクを誇る。これらすべては、中国の高速鉄道の輸出実現を後押しする要素となっている。(提供/人民網日本語版・翻訳/MA・編集/武藤)
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