レーダー照射問題、韓国国防省は反転攻勢に、防衛省「最終見解」で矛収め協議打ち切り

配信日時:2019年1月26日(土) 14時30分
レーダー照射問題、韓国国防省は反転攻勢に、防衛省は矛収める
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海上自衛隊の哨戒機が韓国の駆逐艦から火器管制レーダー照射を受けた問題で、防衛省は日韓の協議を打ち切るとした「最終見解」と探知音を公表し、矛を収めた。韓国国防省は事態を乗り切ったとみてか反転攻勢に出ている。写真は韓国の国旗。
2019年1月25日、海上自衛隊のP1哨戒機が韓国海軍の駆逐艦から火器管制(FC)レーダー照射を受けた問題で、防衛省は日韓の協議を打ち切るとした「最終見解」とレーダーの探知音を公表し、矛を収めた。韓国国防省は打ち切りに「深い遺憾」を表明する一方、事態を乗り切ったとみてか反転攻勢に出ている。

21日の最終見解はレーダー照射をあくまで否定する韓国側に対し、客観的事実を示して説明。韓国側に「改めて強く抗議」し、「再発防止を徹底することを強く求める」と記した。そして「これ以上、実務者協議を継続しても真実の究明に至らない」として、韓国側との「協議継続は困難」と結論付けた。

最終見解では照射を受けた昨年12月20日の哨戒機の飛行ルートも公表。韓国海軍の駆逐艦「広開土大王」に最も接近した際でも十分な高度(約150メートル)と距離(約500メートル)を保っていたと指摘し、「低空で威嚇飛行した」との韓国側主張に反論した。

哨戒機の無線による問合わせに駆逐艦が応答しなかった点に関して韓国側は「通信環境が悪かった」などとしているが、最終見解は「現場から約240キロ離れた位置を飛行していた航空自衛隊の練習機が呼び掛けを聞き取っていた」などと強調した。

探知音は哨戒機が探知したFCレーダー波を音に変換したデータで、約20秒間。「ピー」という甲高い音が連続して鳴り続けている。防衛省によると、14日にシンガポールで行われた日韓両国の防衛実務者協議で日本側は収集したデータと韓国駆逐艦のFCレーダーの使用記録などを突き合わせ共同で検証することを提案したが、韓国側は拒否。音を聞くことも拒んだという。

聯合ニュースによると、最終見解を受けて記者会見した韓国国防省の崔賢洙報道官は「事実関係を検証するための2国間協議を打ち切ることに深い遺憾を表明する」と述べた。探知音については「われわれが要求する探知の日時、方位、電波の特性などが全く確認することができず、実体が分からない機械音」と切り捨てた。

韓国側にしてみれば、協議打ち切りにより、レーダー照射の決定的な「証拠」を握っているとみられる日本側から新たな「不都合な真実」を突き付けられる恐れはなくなる。報道官は「われわれがこれまで強調してきた通り、正確な証拠を提示し両国の専門家を加え、科学的で客観的な検証を行うことに積極的に応じることを促す」と余裕ものぞかせた。

さらに韓国国防省は23日、「日本の哨戒機が済州島南方の離於島近くの海上でわが海軍の艦艇を明確に識別した状況にもかかわらず、距離約540メートル、高度約60~70メートルの低高度で近接威嚇飛行した」と発表した。

18、22日にも同様の近接威嚇飛行があったとして、「こうした行為が繰り返される場合、わが軍の規則に従い強力に対応していく」と実力行使まで示唆。24日には「威嚇飛行」とする画像を公開し、日本批判を強めている。(編集/日向)

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