日中韓の「海底トンネルプロジェクト」はメリットいっぱい?=韓国ネットでは反対続出「日中だけが得」

Record China    2021年10月20日(水) 18時20分

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20日、韓国・東亜日報は、欧州石炭鉄鋼共同体の「東アジア版」とされる日中韓協力事務局の活動について伝えた。写真は釜山港。

2021年10月20日、韓国・東亜日報は、欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)の「東アジア版」とされる日中韓協力事務局(TCS)の活動について伝えた。

記事によると、日中韓は古代から政治、経済、社会、文化的に交流してきた。戦争など対立が生じた時期もあったが、平和的に交流・交易した時期が圧倒的に長い。

さらに中国経済が急速に発展し始めた1990年代以降、日中韓の貿易や投資、未来世代を含む人的交流は世界のどの地域よりも急速に広がった。2019年の中韓、日韓、日中の貿易規模はそれぞれ2400億ドル(約27兆4800万円)、760億ドル、3100億ドルに達した。航空便の運航便数はそれぞれ14万便、11万便、15万便で、人的交流の規模もそれぞれ900万人、760万人、1100万人に達した(18年基準)。新型コロナウイルス事態が長期化する中でも、東アジアは依然として世界で最も活発に交易する地域だという。

ところが人的・物的交流の頻度に比べ、日中韓の政治的親密度は相対的に低い。そしてこれを克服するべく、日中韓の指導者らは11年9月、定期的に開催していた3カ国首脳会談をレベルアップさせ、協力を制度的に増進させる目的でTCSを創設した。TCSは東アジア地域内外の国との対立や戦争により長い間苦しんできた日中韓3カ国に恒久的平和をもたらし、共同繁栄というビジョンを実践するための国際機構だという。

TCS創設後、日中韓の政治、経済、社会・文化的交流はさらに活発になった。ただ最近は、3カ国それぞれで民族主義が高まったことにより、互いへの敵対感情がむき出しになることも多い。TCSは現在、こうした問題を解決するため、日中韓を海底トンネルで連結するプロジェクト「東アジア環状高速鉄道・高速道路イニシアチブ(Northeast Asia Ring Railway & Expressway Initiative)」を推進しているという。これが実現すれば、日中韓の国民は乗用車や高速鉄道に乗り、日韓・中韓海底トンネルを使って日本の東京、京都、韓国のソウル、慶州、中国の北京、西安を12時間以内に訪問できるようになる。3カ国の政治、経済、社会・文化的交流が促進され、各国国民の相互理解と親密度が深まることも期待できるという。

記事は最後に「西欧の共同繁栄に寄与したECSCと同じような役割をTCSに果たしてもらいたい」と期待を寄せているが、この記事を見た韓国のネットユーザーらは否定的な反応を示している。

「海底トンネルは日本だけに利益をもたらす、ということは周知の事実」「日中だけがいい思いをする」「韓国の国益のためには、大陸列車の終点は釜山でなければならない」「韓国に必要なのは海底トンネルではなくて、北朝鮮を通ってロシアへ行く鉄道路線だ」「日本から中国までの全ての資金を日本が負担するなら…」など、同プロジェクトに反対する声が数多く寄せられている。(翻訳・編集/堂本

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