1億1000万年前のトンボの化石、甘粛省で発見―中国

Record China    2014年4月25日(金) 20時57分

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23日、中国科学院南京地質古生物研究所の研究チームはこのほど、甘粛省玉門市赤金村の南西約25kmに位置する旱峡溝で、1億1000万年前のトンボ「Hemeroscopus baiscicus Pritykina」の化石を初めて発見した。

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2014年4月23日、中国科学院南京地質古生物研究所の研究チームはこのほど、甘粛省玉門市赤金村の南西約25kmに位置する旱峡溝で、1億1000万年前のトンボ「Hemeroscopus baiscicus Pritykina」の化石を初めて発見した。光明日報が伝えた。

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同研究所の張海春(ジャン・ハイチュン)研究員は、「この古代のトンボはもともとシベリアに棲息していたが、モンゴルを通って中国の北西に位置する甘粛省の玉門、華北の北京周辺、朝鮮半島南部に移った。今回の化石発見は同トンボの移住ルートをさらに明らかにした」と語った。

同研究所修士課程院生の鄭大燃(ジョン・ダーラン)氏は、「研究チームは2010年に旱峡溝で調査を実施した。資料によると、ここではカブトムシ、カゲロウなどの昆虫の化石が発掘されたことがある。収集された数十個の化石のうち、資料に記載されていた昆虫や魚類の化石の他に、研究チームはトンボの化石を発見した」と説明した。

張研究員は、「これらのトンボの化石は30数個あるが、体の部分が存在しない。前と後ろの羽が合わさっている化石が一つ見つかっただけで、その他の化石の羽は断片となっている。当時の玉門は現在ほど荒涼としていなかったと思われる。トンボは幼虫から成虫になるまで水を必要とする。ゆえに当時の玉門には、湖沼があったはずだ。上述したトンボはおそらく、湖沼の付近に棲息し、死後に魚のエサになった。羽は捨てられ、その一部が化石になった。魚に食べられなかったトンボの体は、細菌の作用により分散化した。羽は丈夫で、残って化石になった。あるいは、トンボが湖沼の付近で死んでから、水によって湖沼に流されたという可能性もある。この過程において体が損傷・腐乱し、羽もばらばらになった。化石になる過程において、火山灰も一定の役割を果たした可能性がある」と推測した。

資料によると、上述したトンボは現在よく見られるトンボとそれほど変わらないという。これまでにロシアで2000個以上の化石が発見されており、地質の年代を見ると、1億1500万−1億2000万年前の間に棲息していた。その後、モンゴル、朝鮮半島南部、北京の西山でも化石が発見された。張氏は「現在までに発見されている化石を見ると、このトンボは『引っ越し』と『縄張りの拡大』を続けていたようだ。玉門市でこのほど発見された化石は、その移住ルートをさらに明らかにし、地質年代特定にも材料を提供した」と語った。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

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