尖閣諸島に実質的価値はなし、本質は東アジアの主導権争い―政治評論家

Record China    2014年4月22日(火) 23時0分

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21日、中国の学術思想サイト・共識網は、2002年に中国の一方的な反日姿勢を批判する「対日新思考」を掲げて話題を呼んだ、元人民日報評論員で政治評論家の馬立誠氏の寄稿文を掲載した。写真は尖閣諸島。

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2014年4月21日、中国の学術思想サイト・共識網は、2002年に中国の一方的な反日姿勢を批判する「対日新思考」を掲げて話題を呼んだ、元人民日報評論員で政治評論家の馬立誠(マー・リーチョン)氏の寄稿文を掲載した。

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最初に何人かの徳が高く人望のある知識人の見解を紹介したい。尖閣諸島をめぐる問題へのアプローチの助けとなるだろう。

一人は、中国社会科学院日本研究所を設立され、初代所長を務められた何方(ホー・ファン)氏(92)。何氏は私に二度もこう言われた。

「日中関係は歴史ではなく現実の戦略的利益をよりどころとすべきだ。二国間の関係が歴史をよりどころとするなら、米国英国、フランスとドイツ、ロシアとドイツ、米国と日本は良好な関係を築くことは不可能だ」。

もう一人は米ハーバード大学のエズラ・ヴォーゲル元教授。八十何歳になられるだろう。日中両国に大きな影響力を持つ方だ。今年1月に訪中された際、私は日中関係について意見交換をさせていただいた。元教授は次のように言われた。

「中国は経済規模で日本を超え、なおかつ国内のナショナリズムも激しさを増している。大きなプレッシャーを受け、日本はとても緊張している。現在の日中関係において、主導権を握っているのは中国だ。日本で湧き上がってきたナショナリズムは中国のプレッシャーによる反動だ。だが日本は根本では中国を恐れている。日本は中国の友人となることができるだろう」。

尖閣諸島それ自体に実質的な価値はほとんどない。中国はインドやベトナム、マレーシアとの間で領土紛争を抱えている。面積は尖閣よりはるかに大きく、大きいものでは1.5万倍もある。日中両国が、この小さな尖閣諸島のためにこれほどまでに緊張する、その本質は何なのか?それは、新興大国が現有の大国と権力に向けて提出した挑戦状だ。旧来の東アジアにおける権力バランスは中国の急速な台頭によって破られた。これは東アジアにおける権力の転移だ。日本にとっては適応しがたいことだろう。日本人の友人は私にこう言った。「中国が日本よりも強大であることに日本人が慣れるには10年前後の心理的時間が必要だ」。尖閣諸島をめぐる日中両国の争いの本質は、東アジアの主導権争いなのだ。どちらが「親分」かを決める争いなのだ。今回の権力の転移が、平和的な方式の下で行われることを願っている。(翻訳・編集/NY)

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