中国の首都圏一体化、東京の経験が参考に―中国メディア

Record China    2014年4月7日(月) 1時28分

拡大

4日、人民日報海外版は中国が進めている首都圏の一体化で東京の経験が参考になると指摘した。写真は東京。

(1 / 2 枚)

2014年4月4日、人民日報海外版は中国が進めている首都圏の一体化で東京の経験が参考になると指摘した。

その他の写真

1950年代から60年代にかけて日本は経済の高度成長期にあたり、日本政府はこの時期に三大都市圏(首都圏、近畿圏、中部圏)の整備法を打ち出した。首都圏整備法は56年に、近畿圏整備法は63年に、中部圏整備法は66年にそれぞれ公布された。こうした法律に基づいて、行政部門は関連する都市圏計画を制定し、計画は定期的に改定されて今に至る。

首都圏での経験のうち、最も注目に値するのは何と言っても交通の一体化だ。ある統計によると、世界の大都市圏の中で、首都圏は人口の規模が最も大きい。現在、首都圏の常住人口は3400万〜3700万人で、全国の人口の約3割がここに集まり、人口が密集することにより首都圏では交通網が大きく発展した。第二次世界大戦後まもなく、日本経済は高度成長を始め、全国各地から労働力人口が東京に押し寄せたという経緯がある。

人口の密集にともない、東京の郊外のあちこちに新興のコミュニティーが誕生し、それぞれ戦前に建設された鉄道網があった。住民の移動の足を確保するため、日本政府は既存の鉄道路線で新しい駅の建設、古い駅の改修、車両の増設などを行い、輸送力を強化した。また、既存の路線を延長したり新しい路線を建設したりすることで、輸送力は大幅に向上した。

現在、首都圏には立体的で多層的な交通網が敷かれており、交通圏を次の5つに分けることができる。

(1)10キロメートル交通圏:主に山手線と大江戸線、環状1号線や環状2号線など10数本の道路によって形成された交通圏。

(2)20キロメートル交通圏:武蔵野線と南武線、国道254号線など10数本の道路によって形成された交通圏。

(3)30キロメートル交通圏:総武本線や横浜線など6本の鉄道、国道16号線など数本の道路によって形成された交通圏。

(4)40キロメートル交通圏:青梅線や成田線など7本の鉄道、国道127号線など2本の道路によって形成された交通圏。

(5)50キロメートル交通圏:京急久里浜線など2本の鉄道、国道134号線など2本の道路によって形成された交通圏。

首都圏は鉄道網が非常に発達しており、東京23区内だけでも新幹線路線が6本、JR路線が12本、地下鉄路線が13本、私鉄路線が27本、その他の鉄道路線が4本と計62本の路線がある。オフィスビルが林立する新宿には、毎日朝早い時間にさまざまな方面からの通勤族が集まってくる。5本の鉄道、3本の地下鉄、京王線と小田急線の2本の私鉄の計10本の鉄道が走る新宿は1日の乗降者数が364万人に達する。

品川もオフィスビルが集まる地域で、ここに通勤するサラリーマンは神奈川県横浜市在住者が多い。品川・横浜間の距離は約25キロで、横浜に住むサラリーマンが9時に品川のオフィスにたどり着こうとする場合、8時20分頃に横浜駅で電車に乗れば30分ほどで品川に到着する。北京市東部の郊外タウン・燕郊から北京市中心部の国貿駅までの距離は、横浜・品川間の距離とほぼ同じだが、鉄道網が十分に発達していないため、毎日30万人の通勤族が帰省ラッシュの様相を呈しており、鉄道網の充実を望む人々の声は容易に理解できる。

日本の首都圏の経験からわかることは、京・津・冀(北京市、天津市、河北省)の一体化プロセスでは、交通ネットワーク、とりわけ鉄道網の整備が目下の急務だということだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/TF)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携