<驚くべきインバウンド後進国ニッポン(8)>安心安全な日本ブランドを如何に守るか?

Record China    2014年3月29日(土) 10時38分

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観光地をグローバルな世界に移行する時には、迅速なる法整備が欠かせません。写真は観光庁公認通訳案内士団体の会合風景。

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観光地をグローバルな世界に移行する時には、迅速なる法整備が欠かせません。欧米人が多い京都やニセコなどのエリアでは、ノーライセンスガイドが増加しており、その中には日本国や日本人を進駐軍気分で侮辱する輩もおります。ではそんな連中は法律で処罰されないのでしょうか?残念ながら通訳案内士法という法律がありながら、施行細則が無い(故意に作られていない)為に違法な外国人を白洲で罪に問うことはできないのです。

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ここで一番心配していることは、訪日外国人客が増えれば増える程、入国管理が難しくなる点にあります。つまり、外国の犯罪者がノーチェックで観光客に紛れて直輸入され、日本での法律無視が当たり前になることです。捕まえようとしたときには、もうLCCの箒で海外に飛んでおり掴まえることはできない。ほとぼりが収まり、またNOビザという透明マントを着て来日、犯罪行為を繰り返す。一部の外国人犯罪者の為に、多くの善良な外客やインバウンド等日本国内の業界が迷惑を被ることは避けてほしいのです。

私は決して民族主義的立場から外国人排除を主張しているのではありません、その反対で排外主義的な立場でなく、安全で健全な訪日外客市場を育成する為にも日本国内での各種国内法の施行細則等や外客受け入れインフラやソフトをもっと整備していかなればならないと言っているのです。

口八丁の時の政治屋や政治屋の言いなりの官僚に無秩序で行きあたりばったりの政策を取らさないのは当然ですが、秩序がコントロールされた安全で平和な国でないと「お・も・て・な・し」はできません。これこそ他の国には無い「日本ブランド」なのです。これは国土交通省・観光庁だけでなく経済産業省や警備当局を含めたオールジャパンのグローバル対策の国家戦略が必要ではないかと思います。訪日外国人がまだ1000万人代から国家戦略室を起動させないと後が大変になると思います。

観光現場での弊害や摩擦を1例紹介しましょう。日本のタクシーは高額です、それもワゴンタクシーとなれば更に高額です。外国人がワゴンレンタカーを借りて、友人を案内すると言って外客を乗せてドライバーズガイド同行の旅行を実施した場合、日本の法律に幾つ違法行為が認められるでしょうか。少なくとも道路運送法、タクシー業務適正化特別措置法、通訳案内士法、旅行業法、入国管理法、所得税法等に違反し、この行為を繰り返した場合、懲役は何年になるのでしょうか?それこそ総合特区特別措置法でドライバーズガイドが、合法となるのであれば別ですが、もし事故が起こった場合にお客様は「死して屍拾う者無し」状態になり、外国の家族は泣き寝入りしなければなりません。また、事故時の責任を考えないでこの商売をするドライバーズガイドも、これからの人生を棒に振ることになります。外国人のドライバーズガイドは見た目以上に多いと思います。この対策を当局は至急省庁横断で考慮された方が良いと思われます。

◆筆者プロフィール:水谷 浩(仁宣)

中国語通訳案内士会・副代表幹事。現役通訳案内士(中国語)の他、産業・医療通訳等各種通訳、講演と執筆、訪日外客コンサルとビジネスマッチング(日本と海外)を展開する。銀聯カード決済関連会社のサイトで、中国・中華市場向け中国語旅行ブログ“中日導游游日記”を長期連載している。

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