不動産が高すぎる!河北省のベッドタウンと北京を毎日往復するサラリーマン30万人以上―中国

Record China    2014年3月23日(日) 15時29分

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21日、河北省のベッドタウンと北京を毎日往復するサラリーマンは30万人に上る。

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2014年3月21日、人民日報によると、河北省のベッドタウンと北京を毎日往復するサラリーマンは30万人に上る。

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14日午後5時40分、北京市朝陽区内にある路線バスの停留所「郎家園」には長蛇の列ができていた。列を作っている人のほとんどが省を跨いで通勤しているサラリーマンで、夜はベッドタウンの河北省三河県燕郊で、仕事は北京市内でという日々を過ごしている。

バスを待つ列に並んでいた1980年代生まれの男性・段磊(ドゥアン・レイ)さんは、「ここから燕郊まで大体40分。会社は石景山区にあるので、まず地下鉄に1時間乗ってここまで来る。それから家に向かう」と、往復だけで毎日3時間以上かかる生活を語る。朝は5時半に起きなければ間に合わず、夜は8時半が最終バスであるため、残業がある日は会社で寝泊まりするしかないという。

燕郊と同じく北京のベッドタウンとなっているのが河北省廊坊市固安県だ。北京市大興区と同県は永定河(川)を挟んだ目と鼻の先。朝陽区の家具屋で販売員をしている同県の女性は、「会社から家まで大体2時間。往復だけで毎日4時間かかる」と話す。

燕郊と同県で家を購入する人の約半分が北京で働いており、省を超えて通勤する人の数は30万人以上と試算されている。

北京と河北省を毎日往復することを選ぶ人のほとんどの理由が「北京の不動産が高すぎる」だ。路線バスに乗って燕郊に入ると、数百メートルの道路沿いに高層マンションが並んでいる。同地の新築物件の値段は1平方メートル当たり約1万元(約17万円)。あるマンションの営業マンによると、「北京では手も足も出ない若者でも、ここならお金をかき集めれば買える。北京なら地下室しか借りられない人でも、ここなら同じお金で2LDKの家が借りられる」という。

最近、北京、天津、河北省の「一体化」という概念が頻繁に叫ばれており、省を超えて通勤しているサラリーマンに、「もう少し楽な生活になるかもしれない」と希望の光を与えている。しかし、一部の産業や企業が河北省に移転した後、今と変わらない給料を払ってくれるのかというのが、サラリーマンたちの新たな心配の種になっている。

燕郊に住み、北京の国際貿易センターにある企業で働いている男性は、ごり押しで「一体化」を進めても、期待通りの效果は得られないとの見方を示す。燕郊で開催された合同企業説明会に参加したことがあるが、ほとんどが一般社員の募集で、給料は最高でも8000元(約13万6000円)程度と、現在の収入より大幅に少なかった。生活費を計算してみると、交通費、住宅ローン、粉ミルク代などを含めて最低6500元(約11万円)。「もし燕郊で仕事ができるなら、誰も毎日通勤の往復だけで何時間もかかる生活を送りたいとは思わない。でも、それは心おきなくそれができるというのが前提。重要なのは産業の移転の程度ではなく、移転後に産業が今と同じ給料をくれるかやキャリア発展の見込みがあるかだ」と指摘した。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/TF)

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