日本のアニメ・漫画が世界を魅了する理由―中国メディア

Record China    2014年2月21日(金) 8時7分

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20日、中国メディアは日本のアニメ・漫画が世界を魅了する理由を分析した。写真は秋葉原。

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2013年2月20日、東京の新宿駅の付近に、一風変わった独特の形状を持つビルが建っている。外壁が網目のような白い鉄筋に覆われた楕円形の超高層ビルだ。これは、日本のファッション業界やアニメ漫画業界の優れた才能を数多く輩出してきた東京モード学園のコクーンタワーだ。東京モード学園は日本に数多くある漫画・アニメ専門学校の中でもかなりの大手だ。日本の「専門学校」とは、中国の「大学専科」(大専)にあたるが、日本社会における専門学校は、中国の大専より遥かに高い名声を得ている。新華網が伝えた。

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「一休さん」、「花の子ルンルン」、「美少女戦士セーラームーン」、「ドラえもん」など、中国でも良く知られる名作を数多く生み出してきた日本のアニメ・漫画界が誇る強大な影響力は、その創造力から生まれている。では、こういった創造力はどこから養われてきたのか?これについて、日本に留学している中国人に質問してみると、皆、異口同音に、「創造性を持つ才能の育成や知的財産権の保護を重視していることが、重要な要素となっている」と語った。

日本のアニメ・漫画産業の発展には、日本人のある一つの考え方が大きく影響している。それは、「アニメ・漫画は子供だけのものではない」という考えだ。1970年代、日本政府は漫画やアニメのメインターゲットは決して低年齢層の子供ではなく、もっと幅広い青少年や中年層であることに気付いた。そのときから、日本のアニメ・漫画産業は児童向け文化の領域から大きく抜け出し、映画や商業音楽と同じように独立した形で発展していった。

このため、原作者の思考は完全に開放されている。1980−90年代、日本のアニメ・漫画産業は中学や高校、職場、虚構の世界などを舞台にした優れた作品を大量に生み出してきた。その中から、宮崎駿のような偉大なアニメ作家や秋葉原などの新しいオタク文化スポットなどが生まれた。「成長」、「青春」、「熱血」などが代表する青春期の少年少女の心理描写を軸に、日本アニメ・漫画の独特なスタイルが形成されのだ。

これと同時に、知的財産権の保護も非常に重視されてきたことが、日本漫画の創造力を保ち続ける原動力となった。日本で一番漫画を買う層は、中学生だ。中国と異なり日本のインターネットでは無料で見られる漫画サイトがないため、中学生は小遣いをやりくりして書店やコンビ二などで漫画を購入する。このため、日本の出版社は著作権の契約を交わすとき、一冊の本をめくって、ひとつひとつのイラストについて話をする。なぜなら、それぞれのページの写真やイラストの著作権の所有者が違うこともあるからだ。

このほか、日本の出版社と作者が印税の契約を結ぶ際には、通常現在手がけている出版物の件に限られる。仮に新しい作品を出版する際には、再び作者と新しい契約を結ぶ。例えば、漫画作品から派生した関連商品に対して、出版社は売り上げの4-5%の印税を作者に払う。また、アニメ化された一話分の印税は1000万円以上にも上る。携帯電話から電子書籍の漫画がダウンロードされた場合も印税が支払われる。もし、海賊版を制作すれば、作者は罰金を課せられるだけでなく、刑務所に入ることになる。

日本の漫画が世界を魅了するのは、日本伝統の文化的要素を掘り起こしてきたことに由来するところが大きい。実のところ、日本の「ドラえもん」にしても、米国の「ウォークラフト」にしても、世界を魅了した文化産業製品の中には、一つとして外国人の好みに合わせて創作されたものはない。「民族的なものこそ、世界的なもの」という魯迅の言葉は、今もなお現実を映し出している。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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