「ネット無気力症候群」で強まる孤独感=専門家「現実に立ち戻れ」―中国メディア

Record China    2014年2月12日(水) 20時40分

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11日、せわしない毎日、大きなストレス、寸暇を惜しんで動き回る私達が、ちょっと一息つきたい時、「一杯のお茶をゆっくり飲む」「好きな本を読む」「空を見上げてホッとして微笑む」ことで心を落ち着かせるよりも、「ネットに接続する」ことを選ぶ人が多い。

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2014年2月11日、せわしない毎日、大きなストレス、寸暇を惜しんで動き回る私達が、ちょっと一息つきたい時、「一杯のお茶をゆっくり飲む」「好きな本を読む」「空を見上げてホッとして微笑む」ことで心を落ち着かせるよりも、「ネットに接続する」ことを選ぶ人が多い。「ああ、つまらない!ちょっとネットにつなごう」「少し休憩しなくちゃ。微博(ウェイボ)にアクセスしよう」…だが、つまらない時にネットに接続すると、私達は更につまらない気分に陥ってしまう。金陵晩報が報じた。

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■多くの人が「ネット無気力症候群」に懐疑的

無作為に抽出した市民36人を対象としたアンケート調査の結果、「自分は多かれ少なかれネット無気力症候群に陥っている」と自覚している人は約70%に達し、年齢別では20歳から40歳の人が比較的多かった。

設計エンジニアの張(ジャン)さんは普段、休みのほとんどの時間をネットに費やしている。「ネットでは、微博や微信(スマホ用チャットアプリ)、ゲームなどをやっている。微博では10ページほどしか見ない。リアルタイムで更新するが、閲覧するスピードの方が更新スピードより速い。その後にゲームをしたり、オンラインドラマを見たりする」と話す張さんは、ノートPCを抱えたまま眠ってしまうこともたびたびあるという。

あるネットユーザ―は、「目的もなくネットに接続すると、見たくも無い映画を見て時間を無駄にし、ゲームをし始めるとハマってしまう。QQで友人とどんなやり取りをしたかもよく覚えていない。ひっきりなしにサイトを開いたり閉じたり、永遠に右クリックを繰り返して更新している」とつぶやいた。

■小さな画面の世界から大きな社会生活に戻るべき

南京心理危機介入センター主任の張純(ジャン・チュン)氏は、「人々はこれまで、顔と顔をつき合わせて交流することで、自分が必要とする知識を獲得していた。しかし急速に発達したネットワークは、その簡便性・速さ・広範さによって、人々を現実の世界からバーチャルの世界に連れ去ってしまった。さらに人々は、自分の感情表現の場さえも、現実社会からモニター画面へと移動させた。現代の人々は、ネットワークが発する情報にあまりにも依存しすぎている」と指摘した。

人々がネットワークの扱い方に慣れ、画面があっという間に更新されると同時に同じようなものが溢れ返るようになると、ネットに対して抱いていた新鮮感が急激に低下する。また、ネットで繋がった関係の多くは、現実社会での結びつきほど強固なものではなく、「今日、不愉快なことを経験したら、ネット上で誰か捕まえて愚痴をこぼす。しかし次の日になると、その相手はネット上であなたを無視する。そのようなことが数度続いたら、もう2人の関係はおしまい」−感情を受け止めてくれる相手が不確定でバラバラという状況で、人々はネットワークに対して掴みどころが無くなり、そこから「ネットぼんやり症」や「ネット無気力症」が生じ、目的を持てず、エネルギーを失くし、孤独感に襲われる。

▼張センター長の見解

人々にとって、ネットワークという存在は、単なる生活補助ツールに過ぎず、その機能には限りがある。限られた機能に限りないニーズに対応するよう求めても無理がある。生活はモニター画面の中に収まりきるものではない。画面の中の世界は大きいが、画面の外の世界はもっともっと大きい。現実の世界に戻り、生活設計やキャリアプランにおいて「オン」と「オフ」を上手に組み合わせるよう心がけるとよい。気心の知れた友人を作るよう努め、友人との意思疎通や交流をより強め、良好な人間関係を築き、ココロにも日光浴をさせて晴々とした気持ちを持つことが大切だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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